暗闇でナイツら漫才ライブ、新たな笑い追求 視覚障害の垣根越え、新潟の会社が企画
共同通信 / 2024年4月2日 8時5分
目が見える人も、見えない人も心の底から笑ってほしい―。あえて全ての照明を落とした真っ暗な中での漫才ライブが3月中旬、新潟市で開かれた。企画したイベント会社は「暗闇での漫才は芸人にとって、ごまかしが利かない真剣勝負だ」と訴え、趣旨に賛同した人気お笑いコンビ「ナイツ」ら計6組が出演。視覚障害の垣根を越え、新たな笑いの形の追求が始まった。(共同通信=渡辺敦)
「不思議な感覚。お客さんに一体感があり、いつもより笑いが増していた気がする」。3月16日の終演後、ナイツの塙宣之(はなわ・のぶゆき)さんは感想を語った。ライブには、漫才コンクール「M―1グランプリ」優勝の「ウエストランド」らも参加。視覚障害者と同伴者は5千円のチケット代を無料にした。
暗闇での漫才ライブを考案したのは、新潟市西蒲区のイベント会社「ホイミ」の斎藤桂(さいとう・かつら)代表(45)。大学卒業後、2002年に芸能プロダクションへ入社し、芸人のマネジャーを7年間務めた。
その後、出身地の新潟を盛り上げたいと考え、地元へ戻って2010年に会社を設立。お笑いライブを企画したり、大学の学園祭に芸人を呼んだりして業績は好調だった。
状況を一変させたのは新型コロナウイルスの感染拡大だ。仕事は一時ゼロになった。コロナ収束に伴い業務を再開する中、視覚障害者の弟真(まこと)さん(44)が思い浮かんだ。視覚障害により、動きで表現する笑いを理解できない人も多いという。
「お笑いを楽しむのに、壁を感じている人を笑顔にしたい」と思い「耳で楽しむ漫才ライブ」を発案。実際、3月16日のライブ前半は照明がついた状態で、後半は舞台と客席の照明を消して行われ、出演者は前後半で違うネタを披露した。
全盲でお笑いライブには初めて来たという新潟県五泉市、木村弘美(きむら・ひろみ)さん(62)は「出演者が言葉で笑いを伝えようとしているのを感じた。涙が出るくらい面白かった」と笑顔だった。
「目に見えなくても、お笑いは良いなあと受け取ってほしい。見える人には、新しい形の漫才を楽しんでもらいたい」。斎藤さんの挑戦は続く。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
池田レイラ グラビアデビュー後の思わぬ反響「師匠が多いんですよ」 父も「全身なめ回すように…」
スポニチアネックス / 2024年4月20日 22時33分
-
武道館ライブ開催を発表した「とんねるず」の魅力に再注目! 世間で報じられる「オワコン化」の真相とは
オールアバウト / 2024年4月18日 20時50分
-
アンタ柴田が懇願「もうやめてほしい」 爆笑問題・サンド・ナイツらの単独ライブ開催は「俺たちに、しわ寄せが来ちゃう」
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年4月15日 16時25分
-
ナイツ・塙宣之「漫才を生で観るということを味わってほしい」 初監督作『漫才協会 THE MOVIE ~舞台の上の懲りない面々~』で届けたいこと
ガジェット通信 / 2024年4月12日 18時0分
-
中田カウス「吉本鎖国」に影響与えた令和ロマンのM―1優勝コメント
東スポWEB / 2024年4月11日 5時26分
ランキング
-
1自民、旧文通費の使途公開を検討 維新に歩み寄り法改正議論
共同通信 / 2024年5月1日 21時41分
-
2出会ったばかりで名前も知らない容疑者ら…緩い結びつき、ちらつくカネ 那須2遺体事件
産経ニュース / 2024年5月1日 20時46分
-
3内縁の夫を身代わりにしたか…女性が車にはねられ死亡したひき逃げ事件 41歳女を逮捕 当時娘や孫も乗る
東海テレビ / 2024年5月1日 22時32分
-
4フジコ・ヘミングさん死去 92歳、「魂のピアニスト」
共同通信 / 2024年5月2日 8時49分
-
5愛知の女子高生殺害、発生16年 県警が情報提供求める
共同通信 / 2024年5月2日 9時53分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください