電子部品の品質管理をシームレスに実現する計測器
共同通信PRワイヤー / 2024年7月5日 14時0分
発表者:Michitaka Maruyama, Chiharu Urano, Nobu-Hisa Kaneko, Takahiro Kanai, Kei Imai, Eiji Sannomaru, Jun Honjo, and Isao Tanaka
特許登録情報
出願国:日本
特許番号等:(日本国)特許第6536781号(登録日2019(令和1)年6月14日)
出願番号等:特願2015―013004(出願日2015(平成27)年1月27日)
発明名称:基準源モジュール、電気・電子機器、遠隔校正方法
用語解説
基準電圧源
測定の基準(ものさし)となる一定の電圧を出力する発生器で、高精度なデジタルマルチメーターはこれを内蔵し、電圧測定精度を担保する要となる。高安定な基準電圧源は、オーブンで一定温度に保たれたツェナーダイオード素子を使用して実現される。高安定とはいえ、微小ながら時間の経過に伴う出力変化(ドリフト変動)が避けられないため、高い精度を維持するためには定期的な校正が必要である。その一方で、通常デジタルマルチメーターを校正に出す際には、電源を切った状態で輸送する必要があり、輸送中はオーブンの制御が不可能であるため素子に温度ショックが加わり、精度劣化の要因となり得る。
デジタルマルチメーター
電圧や抵抗、電流など複数の電気量を測定可能な電子計測器。部品評価や製品検査、研究開発などさまざまな計測用途で用いられる。測定精度を保証するためには、例えば年に一度などの定期的な校正が必要となる。
校正
既知の値をもつ標準器を用いて、標準器からの入力値と測定器が示す表示値との関係を確認する作業。
計量トレーサビリティ
ユーザーの計量・計測機器から国家標準に至る校正の切れ目ない連鎖を指す。製品の安全性担保や輸出入等の円滑な商取引に欠かせない。
ジョセフソン電圧標準
超伝導電子対のトンネル効果やそれに伴う量子力学的効果であるジョセフソン効果を利用して、普遍性の高い校正を行うことができる電圧標準。ジョセフソン効果は、イギリスの物理学者であるブライアン・D・ジョセフソンが発見し、1973年に彼はノーベル物理学賞を受賞。
ツェナーダイオード
P型半導体とN型半導体の接合界面を利用した整流素子(ダイオード)の一種で、ある一定値以上の電圧を逆方向に印加した際に電流が急激に増加する現象(降伏特性)を利用して、安定した基準電圧を発生することができる。
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