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2023年度、累計211万人超のストレスチェックデータを分析

共同通信PRワイヤー / 2024年7月25日 14時10分

 2023年度の受検率は87.5%で、前年度と比較し0.3%減少していますが、2020年度以降87%を超え、高受検率を維持しています。

 高ストレス者とは、ストレスチェックの結果、「ストレスの自覚症状が高い」または「自覚症状が一定程度あり、かつ仕事の負担と周囲のサポートの状況が著しく悪い」とされた人を指します。また高ストレス者率は、受検者に対して何人が高ストレス者だったかを表した割合です。2022年度の高ストレス者率が13.8%であるのに対し2023年度は同13.7%で大きな変化は見られませんでした。一方で、厚生労働省「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度 実施マニュアル」では、高ストレス者の判定基準として、高ストレス者の割合が受検者全体の10%程度となるように設計されています。

 会社の状況や業務の特性、プライベートな要因などストレスの原因となりうるものは多岐にわたる現代においては、一人ひとりが自分にあったセルフケアを身につけ、企業においては産業医や保健師、外部相談窓口の設置や各種研修の実施など、個人としても会社としても対策を継続していくことが必要であるといえるでしょう。


2. 各尺度の経年変化(不良尺度)~仕事の質・量のストレスが私生活にまで影響を及ぼしている~

 ストレスチェックは、80の各設問に対して「そうだ」、「まあそうだ」、「ちがう」、「ややちがう」の4択形式で回答し、全42尺度を算出します。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202407254138-O3-74L0ZAEg


 図2は、2023年度の不良10尺度を示したグラフです。数値は大きいほど不良(好ましくない)、小さいほど良好(好ましい)を示しています。

 2023年度に最も不良だったのは「ワーク・セルフ・バランス(ポジティブ)」で、以下「仕事の質的負担」「仕事の量的負担」と続きました。この並びは2022年度と比較して変化はありません。

「ワーク・セルフ・バランス(ポジティブ)」は、設問「仕事でエネルギーをもらうことで、自分の生活がさらに充実している」への回答状況から算出します。

 ドクタートラストでは、「ワーク・セルフ・バランス(ポジティブ)」が最も不良な尺度であるのは、新型コロナウイルス感染症によるイベントの自粛や制限によって、プライベートを充実させるのが難しいためだと考えてきました。しかし新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行されたことによって、プライベートを充実させやすい環境になってなお最も不良な尺度であることから「仕事の量的負担や質的負担を原因とするストレスが私生活にまで悪影響を及ぼしていると感じている人が多い」と推察します。

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