大規模AIクラウド計算システム「ABCI 2.0」が「ABCI 3.0」にリプレース
共同通信PRワイヤー / 2024年10月10日 14時0分
ABCI 3.0で最先端の生成AIの技術開発と社会実装を加速
ポイント
・ 2025年1月中旬までに「ABCI 3.0」の一般提供をスタート
・ ピーク性能は半精度で6.2エクサフロップス、単精度で3.0エクサフロップスとなり、従来システムの7〜13倍に
・ 生成AIをはじめとした最先端AI技術の研究開発・評価・人材育成に優先提供
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410097802-O1-181w4tID】
概 要
産総研グループ(国立研究開発法人 産業技術総合研究所(以下「産総研」という)、および株式会社AIST Solutions)は、2025年1月中旬までに大規模AIクラウド計算システム「ABCI 3.0」の一般提供を開始します。
ABCI 3.0は、従来システムのGPUより高性能で省電力の最新GPUが6128基搭載された計算サーバー、およびオールフラッシュストレージシステムへリプレースされます。このリプレースにより、ピーク性能は、半精度で6.2エクサフロップス、単精度で3.0エクサフロップスとなり、従来システムに比べ、7〜13倍に増強されます。またストレージ容量、理論読み書き性能ともに2倍以上に拡大します。
ABCI 3.0の一般提供により、生成AIをはじめとした最先端AI技術の研究開発・評価・人材育成の加速が期待されます。
下線部は【用語解説】参照
開発の経緯
従来システムである「AI橋渡しクラウド2.0(AI Bridging Cloud Infrastructure 2.0、以下「ABCI 2.0」という)」は、わが国の人工知能技術開発の加速を目的として、産総研が設計・開発を行った計算システムで、産総研 柏センターのAIデータセンター棟に導入し、2021年5月に運用を開始しました。産総研の成果活用等支援法人であるAISolの設立に伴い、2024年4月からはABCI 2.0の運用業務をAISolに移管し、両機関の共同体制で運営しています。これまでに、ABCI 2.0を活用した国内機関等が、世界トップレベルの生成AIの基盤となる大規模言語モデル構築に成功したことを始め、多くの機関の利用により、顕著な成果を達成しています。
その一方、国内の産学官による生成AIの開発需要の急拡大に伴い、利用を開始できるまでの待ち時間が非常に長い、開発に必要なリソースが確保できないなどといった課題がありました。また、生成AI開発はいまだ黎明期にあり、現在は主に自然言語を対象とした段階で、製造業等あらゆる産業で活用するには、実世界から取得される大量の画像、音響、センシングデータなどを用いて構築する実世界基盤モデルの開発が重要になります。こうした世界に伍する最先端AI技術の研究開発・応用実証には、さらに高い計算能力の確保が急務となっています。
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