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地下微生物が天然ガスの起源を偽装!?

共同通信PRワイヤー / 2024年12月20日 4時0分

著者: Daisuke Mayumi*†, Hideyuki Tamaki†, Souichiro Kato†, Kensuke Igarashi†, Ellen Lalk, Yasunori Nishikawa, Hideki Minagawa, Tomoyuki Sato, Shuhei Ono*, Yoichi Kamagata*, and Susumu Sakata*

*Corresponding author

†These authors contributed equally to this work.

DOI:10.1126/science.ado0126


用語解説

メタン生成古細菌

メタン菌、メタン生成アーキアともいう。細胞内に核をもたない原核生物の仲間で、生物学的にはバクテリア(細菌)ではなくアーキア(古細菌)に分類され、酸素がない嫌気環境下で有機物分解の最終過程を担う。メタン生成古細菌が利用できる基質(餌)は主に水素+二酸化炭素や酢酸、メタノールなどのメチル化合物に限られている。


天然ガス資源量

天然ガスの埋蔵量とは、現在の技術と価格を前提に、採掘が経済的に見合う条件を満たす天然ガスの量を指す。これに対し、資源量は、その存在が確認もしくはほぼ確実に想定できるもの全体を指す。


安定同位体シグナル

メタン分子(分子式:CH4)の炭素と水素にはそれぞれ異なる安定同位体(12Cと13C、1Hと2HまたはD)がある。メタンの炭素や水素の安定同位体比(13C/12C、2H/1H)やメタン分子内の安定同位体比(δ13CH3D)、もしくはメタンとその前駆物質である二酸化炭素や水の同位体分別係数(αCO2-CH4やαH2O-CH4)などはメタンが生成された環境やその生成過程を示すシグナルとして使われる。


メタンハイドレート

メタンハイドレートは、低温・高圧下で水分子がメタン分子を取り囲み、氷のような構造を作った物質。主に海底や永久凍土に存在し、1立方メートルから気体換算で約160立方メートルのメタンを取り出せるため、将来的な天然ガス資源として注目されている。また、温暖化により分解すると大量のメタンが放出されるため、気候変動への影響が懸念されている。


平衡・非平衡

化学反応における平衡とは、反応が進む速度と逆反応の速度が等しくなり、反応物と生成物の濃度が一定に保たれる状態。このとき、見かけ上は反応が止まったように見えるが、実際には反応が両方向で同じ速度で進行し続けている。この状態を化学平衡と呼ぶ。非平衡とは、反応が一方向に進み続け、平衡状態に達していない状況である。これに対し、同位体平衡は分子間の双方向の同位体交換反応の速度が同じ状況、非平衡は速度が異なる状況を指す。メタンと二酸化炭素の間の炭素の同位体平衡であれば

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