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量子コンピューターの大規模化を支える材料評価技術

共同通信PRワイヤー / 2025年1月16日 0時0分


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202501142811-O3-sI0Rw60O


 

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今回開発した技術は、正確な材料パラメーターに基づいた高性能な低温高周波部品の開発に貢献します。また、量子コンピューターの読み出し回路では低損失かつ高密度な配線が求められます。しかし、細い伝送線路を用いた高密度な配線では、伝送損失における導体損失の割合が増加します。そのため、今回明らかになった導体損失のメカニズムは、低損失な高周波基板材料の開発において重要な指針になります。


今後の予定

本技術は量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル拠点における量子ハードウェアのテストベッドに導入され、産業界向けに測定サービスを提供します。また、量子コンピューターの低温高周波回路を構成する磁性材料や超電導材料についても評価技術の開発を進めます。


論文情報

掲載誌:Applied Physics Letters [Editor's Pick]

論文タイトル:Determination of microwave material properties at cryogenic temperatures

著者:Tomonori Arakawa, Yuto Kato, and Seitaro Kon

DOI:https://doi.org/10.1063/5.0242356


用語解説

量子コンピューター

量子状態を利用した次世代のコンピューターであり、超伝導方式・量子ドット方式・イオントラップ方式などが提案されています。量子コンピューターでは量子ビットの制御と読み出しに高周波信号を利用するため、これらを伝送するための高周波回路は重要な要素となっています。


量子ビット

古典コンピューターにおける情報の最小単位(ビット)は0と1ですが、量子コンピューターでは0と1に加えてそれらの重ね合わせ状態が利用でき、これを量子ビットと呼んでいます。


平衡型円板共振器法

平板の誘電体材料の垂直方向の複素誘電率を、マイクロ波帯からミリ波帯にわたって評価できる計測手法です。2枚の被測定誘電体材料と銅箔円板を金属板で挟んで共振器を構成し、共振器中央に電界を持つTM0m0モードを測定します。共振器中央を同軸線路で励振することで、不要モードの影響を抑制した広帯域の測定が特徴となっています。

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