ドキュメンタリー映画『消えた人々 アサドの戦争犯罪』ほか シリア内戦を振り返る8作品を特集配信!
共同通信PRワイヤー / 2025年2月4日 15時10分
2019年製作/作品時間50分
監督:サラ・アフシャール
撮影:ハビエル・マンサノ、ジョナサン・キャレリー、ジェイ・デイシー
編集:ゴードン・ワットプロデューサー:ニコラ・カッチャー、サラ・アフシャール
音楽:ロロ・クラーク
■『消えた人々 アサドの戦争犯罪』配信にあたって
ドキュメンタリー フォトグラファー 小松由佳さんのコメント
アサド政権下、シリアで何が起きてきたのか。そのあまりの悲惨さに、思わず目を背けたくなる。だが背けてはいけない。それは事実なのだから。
2024年12月8日のアサド政権崩壊を受け、私はシリア人の夫とともに政権崩壊直後のシリアを取材した。なかでも忘れられないのが、ダマスカス郊外のサイドナヤ刑務所だ。実はここは、2012年に政治犯として逮捕された夫の兄サーメルが死亡していたことが判明した刑務所である。
兄の最後の地で目にしたのは、太陽の光さえ入らない、暗く寒く、不衛生な半地下の雑居房だ。そして数々の拷問器具や、遺体の処理のための道具であった。アムネスティインターナショナルによれば、このサイドナヤ刑務所で、2011年から2016年の間に、13000人が殺害されたという。日常的に、ここでいかに異常なことが行われていたのかを知った。
アサド政権下では、政治犯を中心に、10万人近くが行方不明となっている。シリアでこれまで何が起きていたのか。それらは政権によって隠され、人々は言論を封じられてはいたが、それでも内情を告発し、世界に知らしめようとしてきた動きもあった。
そのひとつが、通称〝シーザーファイル〟と呼ばれる、死亡した囚人たちの遺体が撮影された大量の写真だ。
これらはアサド政権下、収容所で遺体の撮影係だった人物が、秘密裏に国外に持ち出し、収容所で起きていることを告発した写真である。そこには、拷問を受け死亡した囚人たちの生々しい姿がはっきりと見て取れる。足に穴の開いた遺体、目をくり抜かれた遺体、やせ細り、骨と皮だけになり、裸のまま、大量の血がこびりついた遺体の数々。どれも拷問を受けた痕跡があり、苦悶の表情をしている。
〝シーザーファイル〟の存在は以前から知っていたが、この映画を見るまで、直視したことはなかった。これが、私が生きている、この同時代に起きていたことなのか。
そのあまりの悲惨さに、思わず目を背けたくなる。だが、背けてはいけない。それは事実なのだから。
シリアでは政権崩壊後も、10万人近い行方不明者の家族が、今日もその行方を探している。
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