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メタン生成アーキアに寄生するバクテリア

共同通信PRワイヤー / 2025年2月11日 1時0分


今回、培養したPMX.108T株の特徴にちなんで、「他の生物と共生する球菌」と「アーキアを好む」ことを表す「ミニシンコッカス アーカエイフィルス(Minisyncoccus archaeiphilus)」と命名し、さらにこの基準株を含む門を新門「ミニシンコッコータ(Minisyncoccota)」と命名しました。


なお、産総研が新たな門を代表する基準株となるバクテリアを世界で初めて培養するのはこれで5例目となります(1〜4例目:2003年11月10日産総研プレス発表2011年6月1日産総研プレス発表2020年12月14日産総研プレス発表2024年6月3日産総研プレス発表)。


今後の予定

今後は、自然環境や人工生態系内に普遍的に存在するミニシンコッコータ門のバクテリアが微生物生態系における物質循環へ与える影響を評価します。さらに、このバクテリアの実態を明らかにすることで、さまざまな廃水処理システムの新規診断・制御技術の開発を試みます。加えて、「ミニシンコッカス アーカエイフィルス」が宿主であるメタン生成アーキアに寄生するメカニズムを解明し、この超微小バクテリアがアーキアにドメインを超えて寄生するメカニズムを明らかにします。新規命名したミニシンコッコータ門に属する微生物のさらなる分離培養を試みることで、ミニシンコッコータ門の生理・生態学的な理解を深めることを目指します。


研究者等情報

産業技術総合研究所総合研究所 生物プロセス研究部門

微生物生態工学研究グループ

 黒田 恭平 主任研究員(兼 北海道大学・大学院工学研究院)

 成廣 隆 研究グループ長(兼 北海道大学・大学院工学研究院)

 中井 亮佑 主任研究員

生物資源情報基盤研究グループ

 平片 悠河 産総研特別研究員


北海道大学・大学院工学院

 中島 芽梨 博士後期課程(兼 産総研・生物プロセス研究部門 技術研修員)


北海道大学・大学院工学研究院

 佐藤 久 教授


東北大学・大学院環境科学研究科

 久保田 健吾 准教授


海洋研究開発研究機構 超先鋭研究開発部門

 延 優 主任研究員


論文情報

掲載誌:International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology

論文タイトル:Minisyncoccus archaeiphilus gen. nov., sp. nov., a mesophilic, obligate parasitic bacterium, and proposal of Minisyncoccaceae fam. nov., Minisyncoccales ord. nov., Minisyncoccia class. nov., and Minisyncoccota phyl. nov. formerly referred to as Candidatus Patescibacteria or Candidate Phyla Radiation

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