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旧柳ケ瀬線や肥料用に水草採取の光景も 滋賀県長浜市余呉町の昔の暮らしが屏風に

京都新聞 / 2024年4月15日 20時14分

完成した「余呉ふるさと絵屏風」を眺める三國会長(長浜市余呉町中之郷・市余呉支所)

 過疎化が進む滋賀県最北部の長浜市余呉町で、地元の高齢者から聞き取った昔の暮らしぶりを絵地図にした「余呉ふるさと絵屏風(びょうぶ)」の第1弾が完成した。製作した余呉地域づくり協議会は「屏風を見て住民が議論を深めることで地元活性化のアイデアが出れば」と期待する。

 同協議会や余呉まちづくり研究会は、市北部振興事業として2020年から絵屏風作りを進めてきた。町内19集落の80代前後の高齢者数十人から昭和20~30年代頃の様子を聞き取った。中には懐かしさから2、3時間話し続ける人もいたという。聞き取った内容を地元の画家が柔らかいタッチの絵にして、縦横2メートルの屏風が出来上がった。

 絵屏風では余呉地区の6集落を描写している。1964年まで運行していた旧国鉄北陸線柳ケ瀬線で蒸気機関車が木材を運ぶ様子や、余呉湖で水面にいるフナを舟からもりで突いて捕ったり、水田で肥料として使う水草を採取したりする光景も見られる。

 今後は、町内の片岡、丹生両地区分も製作を進める。このうち丹生地区はかつてダム計画が持ち上がり、水没する集落の住民らは離村を余儀なくされたが、計画は2016年に中止された。聞き取りは現在も続けており、離村した高齢者らにも面接するという。

 同協議会の三國晃会長(71)は「昔の暮らしを描いた絵屏風を題材に議論すればいろいろなアイデアが出てくるはず。絵屏風が活性化の起爆剤になれば」と話す。

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