『ワンピ』赤犬は元帥になって苦労しすぎ？ 「部下のせい」「因果応報」

■元帥になってからトラブル続き！？

「週刊少年ジャンプ」で連載中の大ヒットマンガ『ONE PIECE』で、主人公ルフィと敵対する組織「海軍」を率いるのが、「赤犬」ことサカズキです。大将から海軍トップの元帥に出世して、順風満帆に見える彼ですが、多少は前線で自由に動き回れた大将時代と違い、何かと不自由な元帥の座に苦労が絶えません。今回は、海軍元帥・赤犬の苦労エピソードについて振り返ってみましょう。

※この記事では『ONE PIECE』の単行本未収録、未アニメ化の内容を含みます。ご了承の上お読みください。

　赤犬を悩ませる要因として、まず挙げられるのが、世界政府最高権力の「五老星」の存在です。ドフラミンゴが七武海を脱退するという誤報が流れた際にも、赤犬は何も知らされておらず、海軍はこの誤情報に振り回される結果となってしまいました。後から事実を知った赤犬は「今後もこがいな事があっちゃあわしが元帥として恰好つかんですけ！！！」と五老星に抗議するも、「お前の面子など取るに足らん！！」「生意気な口をきくな」「口を謹め」と、散々な言われ様であしらわれてしまいます。

　また、上司の言うことを聞かずに独断で行動する部下も、赤犬にとっては厄介な存在です。新たに大将に就任した藤虎は、ドレスローザでのドフラミンゴの悪行を世界政府の責任と認め、ドレスローザの民やリク王に対し、独断で土下座をしました。

　この様子は3島に中継され、前代未聞の「海軍大将の土下座」としてたちまち世界へと伝わってしまったのです。このことについても赤犬は海軍の面目を丸潰しにする行為として藤虎に大激怒しましたが、「不備を認めたくらいで地に落ちる信頼など元々ねエも同じだ！！！」と、反省どころか反論される始末。赤犬はさらに「落とし前」として藤虎に、ルフィとローの首を取ってこない限り「全海軍基地への立入禁止」と命令しますが、それもうやむやになってしまいます。

「世界会議編」で藤虎はふたりの首を取っていないまま聖地マリージョアに現れ、赤犬はまたしても激怒しますが、「ここには『軍の敷居』は ごさんせんので」と反論されてしまいました。おまけに、赤犬から藤虎を追い出すよう言われた新大将・緑牛も「別に会議を壊そうってんじゃないでしょ？」と、命令を聞いていません。その緑牛はさらに、「ワノ国編」の終盤に「余計な真似は絶対にするな」という赤犬の命令を破り、ルフィたちの首を取ろうと上陸して暴れた挙句、結局はその目的も失敗しています。

　他にも、「CP-AIGIS 0（サイファーポール イージス ゼロ）」のルッチが、海軍に何の相談もせずに、四皇のルフィとの戦闘を始めてしまうなど、赤犬は部下や周りの人間の好き勝手な行動に終始振り回されっぱなしです。すっかり苦労人になってしまった赤犬に、「いい加減、誰もいうこと聞いてくれない赤犬が可哀想になってきた」「元帥になったこと後悔してるんじゃないか」と同情する声もあれば、「やりたい放題やってきたツケが回ってきている」「もともと慕われていなかったんだろう」と、今までの赤犬自身の行動から因果応報だという意見もありました。

　一部の読者からは、「オハラのバスターコールで民間人乗せた船を沈めたのは、合法だとしても許せない」「自分の意見と合わないコビーを、独断で処刑しようとしたのは大問題」「クザン（元大将・青雉）が赤犬の元帥就任に反対したのはよく分かる」「クザンに勝った後、引き留めておけばよかったのに」「海軍辞めたクザンが黒ひげに加担してることを咎められて、『関係ありゃあせんので』って開き直ってたけど、あれはよくない」「そもそもセンゴクと比べて見た目も言葉遣いもガラ悪すぎるし、対外的にどうなんだろう」と、過去の問題行動や態度をツッコまれています。

　元帥としては、あまり締まらない姿を見せている赤犬ですが、ロギア系の「マグマグの実」の能力者で、基礎戦闘力も覇気も高く、個人の戦闘力としては間違いなくトップクラスです。ハートの海賊団と黒ひげ海賊団の戦いの報を聞いた際は、「……また『決着待ち』か……！！もどかしいのう……！！元帥っちゅうのは……！！」と、歯がゆそうにしていました。ファンの間ではエースの仇として、ルフィや「メラメラの実」を受け継いだサボが戦うのではないかと、戦士としての活躍を期待されているようです。

（マグミクス編集部）