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『ワンピ』尾田っちが「え?言ってました?」と動揺しまくったSBSの鋭い質問とは

マグミクス / 2023年10月17日 11時40分

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■尾田っちの「しらばっくれ」は「みなまで言わせるな」のサイン?

『ONE PIECE』(著:尾田栄一郎)の単行本には、読者の何気ない質問に尾田先生(以下、愛を込めて尾田っち)が何でも答えてくれる、名物コーナー「SBS」があります。なお意味は「(S)質問を(B)募集(S)するのだ」です。読者がボケて、尾田っちがツッコむ、あるいは乗っかる、勝手にコーナーが始められる、などどこか「深夜ラジオ的」なノリが漂う人気コーナーです。

 ここで改めて整理される情報などもあるので、ファンからすれば尾田っちとの交流の場でもあり、貴重な資料源でもあります。さて、そんな尾田っちは時々SBSで読者からの鋭い指摘に、清々しいほどの「しらばっくれ」を見せることでも有名です。ファンどころか、作者にも衝撃を与えた質問と、その「しらばっくれ」を振り返りましょう。

 例えば59巻で指摘された「数字の法則」は有名です。読者の「SHANKS・LOVE」さんから、麦わらの一味の悪魔の実の能力者は、それぞれルフィの「ゴムゴム(5656)」、チョッパーの「ヒトヒト(110110)」、ロビンの「ハナハナ(8787)」、ブルックの「ヨミヨミ(4343)」と、1から10までの数字の語呂合わせで考えることができるので、「ニキュニキュ(2929)」の実を食べたバーソロミュー・くまが仲間に入るのでは? という鋭利にも程がある質問が尾田っちに投げかけられます。

 これに対し、当時の尾田っちは「なにィ~~~!!いやーびっくりしました!どういう意味で驚いたかって!?ノーコメント~~~~!!!!」と露骨にはぐらかしました。この「数字の法則」はファンの間では定説となったのですが、その後現在までバーソロミュー・くまは仲間入りしていません。

 さらに、ルフィが食べた「ゴムゴムの実」の正体が「ヒトヒトの実」の「幻獣種モデル『ニカ』」だったという事実が明かされており、近年「数字の法則」が崩れかけているのもまた事実です。しかし、そうなるとあの時の尾田っちの「ノーコメント」の意味がますます気になってきます。

 比較的最近のものでいえば、99巻のSBSでは「伯爵でぃーの」さんからこんな質問がありました。光月おでんの過去を描いたエピソードにて、ロジャーとレイリーが赤ん坊のモモの助と日和を抱き上げながら「赤ん坊なんて久しぶりだな!」「昔を思い出すな」と頬を緩める和やかなシーンに対し、「昔、誰の赤ん坊を抱っこしたんですか!?」と、これまた凄まじい角度の質問が飛んできたのです。

 これに対し尾田っちは「え?言ってました?そんなこと…」と見事にしらばっくれたあと、あまつさえ「読み飛ばしてください!!!」とお願いする始末でした。ネット上では、見習いとしてロジャーの船にいたシャンクスかバギーではないかとささやかれていましたが、その後劇場版『ONE PIECE FILM RED』の入場者特典「巻四十億」でこの考察に動きが出ます。

「巻四十億」では、38年前の「ゴッドバレー事件」の後に、ロジャーたちが財宝に紛れていた赤ん坊時代のシャンクスを見つけて育てていたことが明かされました。ロジャーたちが懐かしんだ赤ん坊はシャンクスのことだとほぼ確定しましたが、いずれにせよこの尾田っちの回答は、「しらばっくれ」というより「みなまで言わせるな」の目配せだったのかもしれませんね。

 また76巻では、「トサカ先輩」さんから「新しい大将を牛と虎にした理由は、十二支を当てはめた方位では丑寅が鬼門(=海賊側)に位置するからですか?」という旨の質問がありました。この質問では、名前に入る動物が鬼門に位置する海軍の新大将の藤虎、緑牛のふたりが「世界政府」に反逆的な一面もあるのではないか、ということが語られています。実際、陰陽道では北東の方角に当たる「艮(うしとら)」は、鬼の出入りする方角の「鬼門」とされてきました。

 彼らの世界政府に対する姿勢を方位図に当てはめた考察に対し、尾田っちは「え?動揺?(冷汗)し…してませんけど」と、しっかり動揺してくれたのでした。この考察は当たっていたのでしょうか。

 ちなみに藤虎は実際、「『世界政府』ってのァ 神かなんかですか」というセリフの通り、たびたび政府に懐疑的な姿勢を見せ、海軍元帥の赤犬とも対立しています。しかし、「ワノ国編」の終盤で本格的に登場した緑牛は、赤犬の命令を無視する勝手さを見せつつも、「「この世の神は『天竜人』!!」「世界政府に加盟してねェこの国(ワノ国)にゃあ!!ねェんだよ!!人権がよォ!!!」などと、過激な「世界政府寄り」の暴言を吐いていました。まだ登場回数が少ないので、緑牛が本当に「鬼門」に位置するのか、これからの動きに注目です。

 そして記事配信時点での最新刊、106巻のSBSを確認しておきましょう。例えば、「エッグヘッド編に入ってから、やけにお尻からのアングルが増えたように感じます。お尻派の僕のために増やしてくれたんですか?」という無邪気で、どうしようもない質問が届けられましたが、これに対し尾田っちはしらばっくれるどころか、なぜ「尻アングル」が増えたのかの経緯を丁寧に解説してくれました。尾田栄一郎先生は、どこまでも読者に対して「真摯」なのです。

(片野)

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