1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

ヒーローだけど人間じゃないの!? 怪人サイドが変身してた「仮面ライダー」3選

マグミクス / 2024年4月18日 7時10分

写真

■意外にたくさん存在する!? 人びとのために戦った怪人でヒーローな者たち

「仮面ライダー」シリーズは2024年で生誕53周年を迎え、いまもなお多くの人に愛されている特撮ヒーローの代表格です。初代・仮面ライダーは悪の組織に改造された「改造人間」という設定はファンの間でおなじみですが、本物の怪人が変身した異例のライダーも存在します。

 シリーズでも特殊な役目を担った仮面ライダーが、森本亮治(もりもと りょうじ)さんが演じた「仮面ライダーカリス」です。「相川始(あいかわ はじめ)」が変身する仮面ライダーカリスは、『仮面ライダー剣(ブレイド)』に登場したライダーで、その正体は作中の怪人枠「アンデッド」の一員、「ジョーカー」と呼ばれる、はるか昔より戦闘マシンとして恐れられてきた存在でした。

 ジョーカーはどの生物の始祖にも属さず、その冷酷非道さから同族からも恐怖の対象とされてきました。始は作中序盤で居候先の住人である栗原親子のために戦う、不器用なヒーローとして登場しました。

 しかしライダーとして活躍ができたのは、栗原親子や人間と交流していくなかで、穏やかな性格になったおかげだったことが判明します。本来ならジョーカーの破壊衝動と攻撃本能のままに生きる性格だったとされており、この事実は主人公の「剣崎一真」との関係に、大きな影響をもたらすことになりました。

 衝撃的な最期で多くの人の心に残った怪人ライダーといえば、「神代剣(かみしろ つるぎ)」が変身する「仮面ライダーサソード」も印象的です。サソードは平成ライダー7作目『仮面ライダーカブト』に登場するライダーで、正体は人に擬態する怪人「ワーム」でした。ワームは襲った人間のいっさいの記憶や人格、内部構造から所持品に至るまで完全にコピーすることが可能で、剣もワームが擬態した存在だったのです。

「全てのワームは俺が倒す!!」とワーム狩りをしていた剣がまさかの討伐対象そのものである展開は、非常にショッキングでした。しかし自身の正体を知ってなお、剣は自分を含むワームのせん滅を願い、ラストは自らカブトの攻撃を受ける形で命を引き取りました。「岬とのデートが叶わなかったのがいまだに悲しい」とその死を忘れられないファンは多く存在します。

■夢を持たないのに、夢を守る存在…初代から受け継がれる「ヒーロー」の定義

主人公ライダーが「敵勢力」だった『仮面ライダー555』 画像は「仮面ライダー555(ファイズ) Blu-ray BOX1」(東映)

 怪人ライダーの存在は、サブの仮面ライダーのみに収まりません。平成ライダーの4作目にあたる『仮面ライダー555(ファイズ)』(以下、ファイズ)では、主人公の「乾巧(いぬい たくみ)」が怪人ライダーという設定です。

『ファイズ』の敵対勢力は「オルフェノク」と呼ばれる怪人で、「仮面ライダーファイズ」に変身できる巧も、その正体が「ウルフオルフェノク」だったことが明かされます。

 主人公が敵対勢力の怪人であるという、ライダーの概念をひっくり返す展開に、当時の視聴者は大きな衝撃を受けました。実は作中には序盤から、巧がオルフェノクだと示唆する描写がいくつか存在し、実際に第1話の段階ですでにオルフェノクであったのだから驚きです。

 巧がファイズとして戦うのは、夢を持たない怪人である自分を否定するためでした。この空虚で孤独なヒーローは、ある意味初代ライダーの「敵に作られた人間ではない存在」に回帰しているように感じます。

 人類の天敵である怪人でありながら人間の心を持ち、人間のために戦うヒーローは、多くの人の心に残る存在です。「仮面ライダー」や「ヒーロー」の定義とはなんなのか、非常に深く考えさせられます。

(マグミクス編集部)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください