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「ガンダム三大悪女」の顔ぶれに異変? さらなる悪女続々登場で入れ替わり必至か

マグミクス / 2024年4月21日 6時25分

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■ファンからのヘイトを集める「ガンダム三大悪女」とは?

「ガンダムシリーズ」の女性キャラクターのなかで、ファンからいつしか「ガンダム三大悪女」と呼ばれるようになったキャラクターたちがいます。しかし、近年はその顔ぶれにも変化が見られるようになりました。

 1990年代ごろから「ガンダム」ファンの間でささやかれるようになった「ガンダム三大悪女」、人によって判断基準は異なるものの、おおむね作品内での行動で視聴者に悪印象を抱かせるような女性キャラクターがそう呼ばれていました。

 その3人には、これまで「カテジナ・ルース(機動戦士Vガンダム)」「ニナ・パープルトン(機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY)」「クェス・パラヤ(機動戦士ガンダム 逆襲のシャア)」と、おおむね決まった名前が挙げられてきています。

 しかし近年では、作品数も増えたことで、より悪辣な行動の目立つ人物が増えてきました。さらにスピンオフ作品といった形で行動を見直されたこともあり、上述した「クェス」は三大悪女「候補」レベルに下がっている模様です。

 無論、誰かが決めるわけではないため、「これが最新の顔ぶれだ」とは誰にも言えません。そうした前提の下で、昨今「ガンダム」シリーズの三大悪女「候補」としてよく名前の挙がるキャラクターについて見ていきましょう。もっとも、筆者も「ガンダム」ファンのすべて(コミュニティ等)の声を網羅しているわけではないので、候補者に漏れがあるかもしれません。そのことはご理解ください。

 さて、近年はその悪女に、「キシリア・ザビ(機動戦士ガンダム)」の名前が挙がっているそうです。「どうして今さら?」と思いますが、これはおそらく『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の影響ではないでしょうか。『THE ORIGIN』でのキシリアの謀略の数々はかなりのものであり、「一年戦争」の悲劇を裏で操っていた黒幕のイメージがありました。

 個人的な感想ですが、TV版と劇場版でのキシリアの行動には擁護できる部分も多々あり、一概に悪人と呼べるとも思えません。ところが、『THE ORIGIN』では納得の悪女でした。時には後年の作品で悪女に認定される珍しい例なのかもしれません。

 当初は名前があがっていなかったのに候補者として出てきたキャラクターに、「レコア・ロンド(機動戦士Zガンダム)」がいます。レコアの場合、特に更新された悪行はないのですが、席が空いたことで候補者として繰り上がったのでしょう。もらい事故のような不運です。

 これと似た例で近年に候補者入りしたのが、「ナディア・ロナ(機動戦士ガンダムF91)」でした。ほかのキャラクターたちと違って直接的に悪いことをしているわけではないものの、とった行動が結果的に悲劇のもとになったという意味では周囲に多大な迷惑をかけています。

 同じように悪意がなく周囲に迷惑をかけたということで、「シャクティ・カリン(機動戦士Vガンダム)」を挙げる人も少なからずいました。筆者としては、シャクティは聖女イメージでしたので、人によって悪女の基準は違うものだと妙に納得したものです。

 ちなみにガンダム三大悪女候補者は宇宙世紀だけにとどまらず、いわゆる「アナザーガンダム」シリーズにも及んでいました。

■21世紀以降には更なるヘイトを生んだ三大悪女候補も出現

ファンも多いというネーナ(右)。「機動戦士ガンダム00 5」(バンダイナムコフィルムワークス) (C)創通・サンライズ・毎日放送

「アナザーガンダム」と言いましたが、別の言い方をすると「21世紀枠」といえるかもしれません。そこには従来の価値観とはまた違った意味での三大悪女候補がいました。

 その筆頭とされるのが、「フレイ・アルスター(機動戦士ガンダムSEED)」です。物語開始直後は情報が少なかったことからヒロイン候補と目されていたところ、父親の悲劇的な最期により豹変しました。主人公「キラ・ヤマト」を利用するため肉体関係におよぶという展開は、当時はお茶の間の視聴者を凍らせたほどです。

 もっとも、その後の展開で敵に捕らわれるという展開があり、その最期には精神世界からキラに謝罪していることから、情状酌量の余地があるともいえるでしょう。たった一度の場面が印象を決定づけた悪例かもしれません。

 逆に情状酌量の余地がないといわれているのが、「ネーナ・トリニティ(機動戦士ガンダム00)」です。ネーナの一番の悪行といえるのが、関係の全くない結婚式場に砲撃したことでした。この行為で式場にいた人間のほとんどが死亡し、「ルイス・ハレヴィ」は片腕を失う重傷となります。これがきっかけでルイスは兵士となるのですから、その罪は非常に大きいといえるでしょう。

 その最期も、ルイスによってかたき討ちされることになりました。まさしく因果応報といえるでしょう。もっともネーナもこの一度の過ちが大きかっただけで、他に大きく目立った悪行があるわけではありません。また声が人気声優の釘宮理恵さんということで、こういった行為にも関わらず熱狂的なファンも少なからずいるようです。

 最近では「プロスペラ・マーキュリー(機動戦士ガンダム 水星の魔女)」の名前も、三大悪女候補として耳にしました。娘思いという母親らしい面がある一方で、その目的のためには手段を択ばないというところが非情さを感じるようです。

 もっとも演出でかなり意図的に怪しい人物として描かれていた節もあり、行動自体を整理していくと理解できるところもありました。そういう点では、個人的にはそこまでとは思えません。

 三大悪女候補に挙がる最新の名前は、「アグネス・ギーベンラート(機動戦士ガンダムSEED FREEDOM)」と、「アウラ・マハ・ハイバル(機動戦士ガンダムSEED FREEDOM)」でした。ともに目に余る行動があるのですが、本来の三大悪女の基準を満たしていないと思われます。

 人の好みはそれぞれ。三大悪女候補に名前が挙がる人物を見ていくと、「そんな理由で?」と首をひねることもまれにあります。このままシリーズが続いていけば、やがて3人には収まり切れず、「八将軍」や「十三人衆」などにまで人数が増えるかもしれません。

 もっとも個人的には、ニナのファンですので、今後の「ガンダム」シリーズで更なる強力な悪女候補が登場することで、早々に三大悪女から降格してヘイトの標的にならないことを切に望みます。

(加々美利治)

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