【シャーマンキング30周年への情熱(2)】多様なシリーズ作を整理して見えてくる、壮大な物語
マグミクス / 2020年4月25日 17時10分
![【シャーマンキング30周年への情熱(2)】多様なシリーズ作を整理して見えてくる、壮大な物語](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_26863_0-small.jpg)
■多くのタイトルを持つ「シャーマンキング」ワールド
2020年4月17日(金)発売の「少年マガジンエッジ」5月号より、『SHAMAN KING マルコス』の連載が始まり、世界観を支える作品がまたひとつ増える形となりました。20年の歴史を持つ「シャーマンキング」には、多くの作品があります。それらを少しひも解き、それらが生み出された理由にも踏み込んでみたいと思います。
(これからお読みになる方のために極力ネタバレは避けますが、多少のことはご容赦ください)
まずは『SHAMAN KING KC完結版』(全35巻)。「マンキン(シャーマンキングの略称)」の原点です。描き下ろしおまけマンガ、過去の読み切り作品、最終巻には本編後の未来が収録されています。
『シャーマンキング 0-ZERO-』(全2巻)。葉や主要キャラの過去を描いたオムニバス形式のコミックスです。
『シャーマンキング FLOWERS』(全6巻)。マンキン35巻にも登場した葉の息子・麻倉花(はな)が活躍する続編で、とても重要な作品です。過去と未来をつなげる核の役割を果たしていると言えるでしょう。
そして、最新作『SHAMAN KING THE SUPER STAR』。現在3巻まで刊行中です。『FLOWERS』と同じ時代が舞台で、大きな関連があります。「少年マガジンエッジ」5月号をご覧になるとお分かりになるかもしれません。また、同作はこれまで武井氏が描いてきた世界観・キャラを内包した集大成的な作品で、単なる直系シリーズであることを超えたクロスオーバー的な意味も持っています。
『SHAMAN KING レッドクリムゾン』(講談社、全4巻)は、新連載『マルコス』と同様、ジェット草村氏がマンガを担当
続いて、武井氏が原作、マンガをジェット草村氏が手がける作品で、『SHAMAN KING レッドクリムゾン』(全4巻)と新連載の『SHAMAN KING マルコス』です。
『レッドクリムゾン』は、麻倉葉のライバル・道蓮(タオ レン)の出身・道家が背負う血塗られた過去を清算しようとする物語であり、『マルコス』は長らく姿を消していた「X-LAWS」元隊長・マルコにまつわる物語が展開される予定です。
順番としては、『マンキン』→『レッドクリムゾン』=『マルコス』→『FLOWERS』=『SUPER STAR』となりますが、『マンキン』以外の4作品の舞台は、かなり近い時代が描かれています。その集中には何か理由があるのでしょうか?
■代理戦争「フラワー・オブ・メイズ」
「少年マガジンエッジ」2020年5月号から連載開始した『SHAMAN KING マルコス』の予告カット (C)武井宏之・ジェット草村/講談社
4作品はいずれも『マンキン』の未来の話なので、今代のシャーマンキングがすでに存在しているのですが、ちょっとした問題を抱えています。
その問題とは、先代以前のシャーマンキングが今代の存在に異議を唱えられるというルールが発動したことです。こうなると、歴代キングたちは自ら指名したシャーマンたちによる代理戦争「フラワー・オブ・メイズ」によって解決を図るのですが、なかでも確執の大きい先代シャーマンキングとの間には、本戦が始まる前から油断のならない駆け引きがすでに始まっているのです。
『FLOWERS』以後に制作された(『マルコス』を除いた)3作品は、この壮大な対立をベースに敷いています。同じ問題・危機的状況があった上で、『FLOWERS』『SUPER STAR』では主人公・花が人間としてもシャーマンとしても成長する物語を描き、『レッドクリムゾン』は次世代の道家が目指すものを描いています。恐らく『マルコス』もそれを踏襲するのではないでしょうか。
これらの物語をしっかり描いていくとなると、いち連載の中に入れ込んで終わらせることは難しいと言えます。言い方を変えると、武井氏はそれだけの描写が必要な壮大なテーマに挑んでいるということになるでしょう。
これらの作品が順番に提供されるのではなく、ほぼ同時に横並びの構造で存在しているのはなぜでしょうか? その理由について、次回の記事で掘り下げたいと思います。
ところで、本連載のタイトルに「30周年」とあるが、「20周年」では? というご指摘をチラホラと受けています。これは、「30周年に向けて頑張る!」という意気込みを表現したものなのですが、気が早すぎたでしょうか(笑)
しかし、現時点ですでに22周年。あっという間だと思います。これから皆さんと一緒に、「30周年」を目指していければと思っています。
(タシロハヤト)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
学園コメディ4コマ「ばっどがーる」ブリッジ制作でTVアニメ化決定 アニメ版ビジュアルが初公開
映画.com / 2024年7月3日 18時0分
-
「ばっどがーる」TVアニメ化決定!自称・不良少女の奮闘描く「きらら」発学園コメディ♪ 原作者・肉丸からコメント到着
アニメ!アニメ! / 2024年6月28日 17時15分
-
自称・不良少女の学園コメディー4コマ漫画『ばっどがーる』テレビアニメ化決定 制作はブリッジ
ねとらぼ / 2024年6月28日 13時6分
-
SNSで話題『ばっどがーる』、アニメ化決定! 優等生が“ワルい不良”目指す学園コメディ
クランクイン! / 2024年6月28日 0時0分
-
4コマ漫画『ばっどがーる』テレビアニメ化決定 制作はブリッジ
ORICON NEWS / 2024年6月28日 0時0分
ランキング
-
1なぜ?「N-BOX」新型登場でも10%以上の販売減 好敵「スペーシア」と異なる商品力の改め方
東洋経済オンライン / 2024年7月17日 9時30分
-
2ドラマ「西園寺さん」ヒットの予感しかない3理由 「逃げ恥」「家政夫ナギサさん」に続く良作となるか
東洋経済オンライン / 2024年7月16日 20時0分
-
3第171回芥川賞は朝比奈秋さんと松永K三蔵さんがダブル受賞
産経ニュース / 2024年7月17日 18時4分
-
4「ユニクロ・GU・COSのTシャツ」全部買ってわかった“本当にコスパが高い傑作アイテム”
日刊SPA! / 2024年7月17日 18時37分
-
5イケアのモバイルバッテリーに“発火恐れ” 製造不良で一部自主回収…… 海外では事故も発生
ねとらぼ / 2024年7月17日 20時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)