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祝・父の日!『鬼滅の刃』に登場する8人の“父親”たち

マグミクス / 2021年6月20日 7時10分

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■鬼殺隊士たちの父親はやっぱり強い…のか!? 

 2021年6月20日は父の日。いつも家族のために頑張っているお父さんに感謝の気持ちを伝える日です。

『鬼滅の刃』は、家族愛、兄弟愛が細やかに描かれているからこそ、より愛おしく、より哀しく、それが作品の魅力となっています。炭治郎と禰豆子はもとより、鬼殺隊の隊士、柱、さらに、敵である鬼たちにも、人間だった時には大切な家族や兄弟がいて、そこに家族愛、兄弟愛があったはずです。

 この記事では、強く、頼りになる家長こそが理想の父親像だった大正時代を舞台にした『鬼滅の刃』に登場する隊士や鬼たちの父親をご紹介します。

※この記事では、まだアニメ化されていないシーンの記載があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。

●竈門炭十郎(炭治郎と禰豆子の父)

 炭十郎(たんじゅうろう)は病弱で、床に臥せっていることが多かったようです。そんな父のことを炭治郎は、「父は 植物のような人だった 感情の起伏が 殆ど無い人で いつも穏やかだった」と回想しています。そして、亡くなった後も、父の「柔らかな笑顔」と「川の細流のように落ち着いた声」は、炭治郎にとって忘れることのできないものでした。

 竈門家には代々伝わるものがふたつありました。ひとつは継国縁壱(つぎくに・よりいち)から受け取った耳飾りで、もうひとつは父が年に一度、年の始めに一晩中舞う「ヒノカミ神楽」です。

 父の体を心配する炭治郎に、「大切なのは 正しい呼吸と 正しい動き 最小限の動作で 最大限の力を 出すことなんだ」と、炭十郎は一晩中、舞っていられる理由を話しました。さらに炭十郎は、「頭の中が透明になると “透き通る世界”が見え始める」と言い、それは後に鬼舞辻無惨(きぶつじ・むざん)との戦いの鍵となるヒントとなりました。

 炭十郎は、亡くなる10日前に炭治郎に“透き通る世界”を知る者の戦い方を見せてくれました。9尺以上もある人食い熊と対峙した炭十郎の武器は斧1本のみにもかかわらず、炭治郎がまばたきをする間に2回斬り込み、人食い熊の首を切り落として倒したのです。

 炭十郎には生まれつき痣があったと言いますし、ヒノカミ神楽の呼吸を体得していたことからも、体さえ丈夫であれば柱並みの活躍ができたかもしれません。

 炭治郎は、幼い頃に父に言われた「自分が苦しい時でも 人を慈しむことができる、しなやかで強い人間になれ」という言葉を胸に、頑張っています。

●伊之助の父

 嘴平伊之助(はしびら・いのすけ)は、「俺には親も 兄弟もいねぇぜ」と言っていましたが、実際には母・琴葉(ことは)が赤ちゃんの伊之助を連れて婚家から逃げ出し、その後、母も上弦の弐・童磨(どうま)に殺されてしまったため、両親のことを覚えていないだけでした。

 父親は毎日、母親を殴るようなひどい男性だったようなので、覚えている必要もなかったということでしょう。

●産屋敷耀哉(産屋敷輝利哉の父)

 産屋敷耀哉(うぶやしき・かがや)は、鬼舞辻無惨と敵対する産屋敷家の97代目当主です。耀哉自身の父親は繊細な人で、隊士たちがケガをしたり命を落としたりするのに耐えられなくなり、19歳で自殺してしまいました。そのため耀哉はわずか4歳にして当主となりました。そして、どんな年上の隊士に対しても、「私の子供たち」と呼び、戦死した隊士の墓参りや、怪我で動けなくなった隊士の見舞いを欠かさなかったといいます。

 1/f(えふぶんのいち)のゆらぎの声、統率能力の高さなどだけでなく、精神力の強靭さでも優れていた耀哉。未来予知の力や強力なカリスマ性があると同時に、打倒・無惨の執念はすさまじく、天元と炭治郎たちが上弦の陸を倒し、決戦の時が来たことを直感すると、自らを囮にして無惨を呼び寄せるという大胆な作戦を立て、打倒・無惨を成功へと導いたのです。

●煉獄槇寿郎(煉獄杏寿郎の父)

 炎柱・煉獄杏寿郎の父・煉獄槇寿郎(れんごく・しんじゅろう)は、自身も元柱として鬼殺隊に所属していました。のちの蛇柱・伊黒小芭内(いぐろ・おばない)を蛇鬼から救うなど、剣士としても相当の腕があったようです。

 しかし槇寿郎は、日の呼吸について書かれた「炎柱ノ書」を読み、自らの力の限界を知って絶望してします。それと同じ時期に最愛の妻を亡くしたため、その悲しみも相まって鬼殺隊を引退し、家で酒浸りの日々を過ごすようになりました。

「体を大切にしてほしい」という、杏寿郎の遺言を炭治郎から聞かされ、自身のふがいなさを悔やみ、その後は再び鬼殺隊の一員として宇髄天元らとともに当主となった産屋敷輝利哉(うぶやしき・きりや)の護衛に当たりました。杏寿郎の言葉は、父の心に響いたのですね。

●不死川恭梧(不死川実弥と玄弥の父)

 不死川恭梧(しなずがわ・きょうご)は、体が大きく狂暴で、妻の志津(しづ) や子供たちに暴力をふるうDV親父でした。そんな恭梧でしたので、他人の恨みをかい、刺されて亡くなっても、実弥や玄弥らは父の死は自業自得だと悲しむこともなかったようです。

 無惨との最終決戦後、実弥が死の縁をさ迷っていた時のことです。暗闇の中にいる母を見つけた実弥は、一緒に兄弟たちのところに行こうと誘いますが、母は鬼化して我が子を殺した自分は、天国には行けないとそれを拒否します。すると実弥は「お袋 背負って 地獄を歩くよ」と母の手をとろうとした瞬間、鬼の形相の父・恭梧がふたりを引き離したのです。そして、実弥を突き飛ばすと、「お前はまだ あっちにも こっちにも 来れねぇよ 俺の息子だって ことに感謝しろ 特別頑丈な体だ」と言い放ったのでした。

 突き飛ばされた実弥は、現実世界で意識を取り戻します。恭梧の言った通り、父親譲りの頑丈な身体のおかげで、実弥は命を取り留めることができたのです。ダメ親父の見本のような恭梧ですが、最後の最後に父親らしい強さと不器用な優しさ見せました。

●宇髄天元の父

 宇髄天元(うずい・てんげん)の父は忍の頭領で大きな影響力を持っていました。しかし、他人の意見や命を軽んじ、消耗費のように考える人でもあったので、強い子供だけを残そうと天元たち兄弟に過酷な訓練を課し、兄弟は年齢が1桁の内に3人が死んだと言います。さらに、冷酷な父は残った6人の兄弟に殺し合いをさせたのです。

 天元は弟が父と同じように人の命や心を軽んじるようになっているのを感じて、「俺は あんな人間に なりたくない」と、雛鶴(ひなつる)、まきを、須磨(すま)の3人の妻を連れて、忍の世界を抜けることを決心したのでした。

■鬼たちの父親は、ひどい人なのか……?

●上弦の参・猗窩座、狛治の父

 上弦の参・猗窩座(あかざ)の人間時代の名前は狛治(はくじ)といい、病気の父と一緒に住んでいました。しかし狛治の家は貧しく、彼は父親の薬代をスリで稼ぐしかなかったのです。

 罰を受けても悪びれず、父親のためなら厳しい罰を受けることも平気だと言った狛治でしたが、父親はまっとうに生きるよう諭す手紙を残して自殺してしまいます。

 その後、やっと彼の心に寄り添ってくれる人に出会うことができたものの、再び狛治の手から幸せが零れ落ち、絶望した彼は、無惨直属の鬼、猗窩座として生きていくことを決めたのでした

 猗窩座が死ぬ時、走馬灯の中に現れた父は謝る彼に、悲しそうな微笑を向けていました。自分のために息子が悪事に身を染めた時、父は最後の手段として、命をなげうって、息子を正しい道に戻そうとしました。狛治は、まっとうな人間として、やり直すことはできませんでしたが、そんな狛治でも、ありのままに受け入れるのもまた、父だからこそなのでしょう。

●上弦の弐・童磨の父

 童磨は虹色がかった瞳と白橡色の髪を持った、賢い子供だったため、父と母は彼を神の声が聞こえる特別な子として「極楽教」の教祖として祀り上げました。

 実際はというと、童磨には神の声など聞こえてはいないのですが、彼は両親や信者たちに望まれるがままに、「神の子」を演じていたのです。

 父は女性信者との浮気を繰り返し、半狂乱になった母親に滅多刺しにされて亡くなりました。その直後に母親も服毒自殺を遂げましたが、童磨自身は、両親の死に対して悲しいという感情は起こらなかったと言っています。

 家族愛すら感じられない童磨が、伊之助に母親の愛を思い出させ、カナヲに姉への愛を確信させることになったとは皮肉ですね。

* * *

 コロナ禍の今、帰省がなかなかできず、両親と何か月も会えていない方もいらっしゃるでしょう。こんな時だからこそ、父の日を祝う1本の電話、1通のカードを大切にしたいですね。

※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記
※煉獄の「煉」は「火+東」が正しい表記

(山田晃子)

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