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『コードギアス』続編が作れなかった理由 歴史を変えた、意外なキャラの生存フラグ

マグミクス / 2021年9月30日 11時50分

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■一時代を築いたヒット作品としてファンの注目を集める

 巨大ロボット同士が戦いながらも、その高いドラマ性で単なるロボットアニメの枠には収まらない作品『コードギアス 反逆のルルーシュ』。ファンからは『ギアス』と呼ばれる本作が、本放送から15年ぶりに地上波で放送されることとなりました。

『15周年 コードギアス 反逆のルルーシュ』として、2021年10月1日(金)深夜2:25より毎日放送・TBSほか「アニメイズム」B2枠にてテレビシリーズ第1期の特別版が放送されます。単なる再放送ではなく、初回放送時に別枠で一挙放送された第24話と第25話はそれぞれ別々に放送されるほか、オープニング曲とエンディング曲が刷新されるようです。

 オープニング曲を歌うのは「FLOW」、エンディング曲の担当は「TK from 凛として時雨」と発表ました。FLOWといえば、『コードギアス 反逆のルルーシュ』前期オープニング主題歌「COLORS」、『コードギアス 反逆のルルーシュR2』後期オープニング主題歌「WORLD END」、ソーシャルゲーム『コードギアス 反逆のルルーシュ ロストストーリーズ』テーマソング「PENDULUM」と、これまでにも『ギアス』に楽曲を提供しています。今回で4度目。何やら仕掛けがあるという報道も聞きますので、新曲だけでなく映像にも期待大ですね。

『ギアス』といえば、現在のアニメでは当たり前の手法となった「シーズン制」の先駆けとなった作品のひとつです。しかも前述したようにクライマックスのラスト2本は、4か月後に一挙放送されたことで当時は話題になりました。

 ドラマ部分も、それまでにあまり例のなかったダークヒーローの主人公ルルーシュ・ランペルージ(本名ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア)と、その親友でありながら敵対していく枢木スザクの葛藤を軸に、政治劇や学園もののテイストを加えた独特の物語になっています。

 その人気から世界観を生かした外伝作品『コードギアス 亡国のアキト』がOVAとして発表され、さらにミュージカルやパチンコ、ソーシャルゲームなど広いジャンルに展開しました。こうして多くのファンから支持された『ギアス』ですが、その人気は過去のヒット作同様、永遠に続くものではありません。一度完結した作品ゆえに続編が作られることはなく、静かに後発のヒット作品と変わっていきました。

 しかし、とある作品の登場で、これまでのシリーズに変化が訪れたことをご存じでしょうか? 過去のテレビシリーズまで熱心に追いかけながらも、その後の『ギアス』の作品について触れていなかった人には信じられないことが数年前にありました。

※これ以降、テレビ版以外の記述が多く含まれています。キャラの生死などのネタバレを気にする方はご注意ください。

■劇場版から生まれた「フラグ」が新たなルートへの道を開く

『コードギアス 反逆のルルーシュI 興道』 (C) SUNRISE/PROJECT L-GEASS Character Design (C) 2006-2017 CLAMP・ST

 ファンから高い人気を得ていた『ギアス』。普通のアニメ作品ですと、その人気ゆえに続編が制作されてシリーズ化に結び付くのが普通です。しかし、『ギアス』には続編が制作しづらい大きな要因がありました。それが主人公であるルルーシュが死に、物語がハッピーエンドを迎えたということです。

 主人公不在ということが最大のネックとなり、続編の制作が困難だったため、外伝という形でテレビシリーズとは同じ時間の別な場所で物語を展開しました。それが前述した『コードギアス 亡国のアキト』です。

 その後、2017年から1期と『R2』をベースにし、全セリフを新規アフレコした劇場版三部作が公開されました。テレビ版50本を3本の劇場版にするため、場面のつなぎとして新たに加えられたシーンや、逆に省かれた物語も多くあります。そのなかでも、人の思考を読めるギアスを使ってルルーシュと対決したマオのエピソードはカットされていました。

 実はこれが劇場版でもっとも大きな変化を生むきっかけになります。そして、これがヒロインのひとりであるシャーリー・フェネットの生存フラグにつながりました。

 テレビ版ではマオの登場によりルルーシュのギアスで記憶を失い、ジェレミア・ゴットバルトのギアスキャンセラーでルルーシュだけでなく皇帝からかけられたギアスも解け、シャーリーは自分の記憶と周囲の状況のギャップから疑心暗鬼になってしまいます。そして、自分なりにルルーシュの助けになろうと考えますが、ロロの凶弾により命を散らしてしまいました。

 ところが、劇場版ではルルーシュからギアスをかけられる展開はなく、ジェレミアのギアスキャンセラーで皇帝のギアスから解除されて記憶が戻った後、深入りしないよう忠告を受け、ロロに殺されることもなくなります。このシャーリーの生存が次のフラグを立てるきっかけとなりました。それがルルーシュの生存フラグです。

 その後、2019年に公開された劇場版『コードギアス 復活のルルーシュ』では衝撃の事実が明かされました。ジェレミアとシャーリーの協力でルルーシュの遺体を受け取ったC.C.が蘇生に成功し、タイトル通りルルーシュが復活を遂げます。この復活には賛否両論ありましたが、シャーリーが死なないというだけで筆者としては手放しで喜ぶ展開でした。

 簡単に言うと、テレビと劇場版では時間線が違う。古くは『宇宙戦艦ヤマト』の頃からあったことです。今回の15周年再放送とは関係ないでしょうが、既に発表されてファンから期待されている新作アニメーションシリーズ『コードギアス 奪還のゼット』には大きくかかわっているかもしれません。この新作の新しい情報が発表されることを祈りつつ、今回の15周年再放送を見ていこうと思います。

※本文の一部を修正しました。

(加々美利治)

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