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突然旅立った愛猫と“お花見”でお別れ 「また会える」飼い主の追悼に涙

マグミクス / 2022年5月7日 11時10分

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■急死した愛猫に捧げる宴「こんなお別れがしたい」

 川辺でたくさんの食べ物とお酒を用意して、お花見をする女性と1匹の猫がいました。猫の名前は「雨」。雨は先日、1歳9か月で突然この世を去りました。飼い主の女性は雨のために最後の宴を用意したのです。そしてお迎えが来て……。

「雨」の飼い主は漫画家・ブロガーの弓家キョウコさん(@kyoko_yuge)。「飼い猫への追悼マンガ」としてTwitterで公開した作品が6万いいねを超える反響を集めています。急死した愛猫への思いがあふれる作品に、読者から「何回読んでも号泣」「自分の愛猫を思い出す」「涙なしには読めない」「できることならこんなお別れがしたい」「どうか安らかに」などの声があがりました。

 作者の弓家キョウコさんに、お話を聞きました。

ーー1歳9か月で愛猫・雨さんが旅立ったということで、大変つらい思いをされたかと思います。突然の旅立ちだったそうですが、当時の状況や、雨さんへの思いなど、差し支えない範囲でお聞かせいただけますか?

 元々先天性の疾患があったのですが、毎日の投薬により症状は落ち着いているかのように見えました。ところが、亡くなる1週間前から急に容体が悪化し、入院することになりました。そしてそのまま入院先の病院で亡くなってしまいました。

 当時は「もっと早く容体の変化に気付いていれば、こんなことにはならなかったんじゃないか」とか、「もっと早く退院させていれば、お家で看取ることができたのではないか」と随分自分を責めました。病院で亡骸と対面した時は、心のなかはこれらの自責の念に支配されていて、大きな感謝の気持ちを感じる余裕がありませんでした。

ーー今回マンガに描こうと思ったきっかけや、マンガに込めた思いなどを教えて下さい。

 自責の念に苛まれつつも葬儀を終えたその日の夜のことだったと思います。雨さんが入院してからずっと眠りが浅く、その日も寝付くまで随分時間がかかりましたが、短時間眠っていた間に夢を見ました。このマンガの最後の1ページ丸々使った絵に描いたのがその夢でした。

 雨さんが小舟に乗って遠ざかっていき、行く先には大きな赤い鳥居と桜の大木が見えました。桜の木なのに、花びらではなく小さな星々が落ちていっていました。その周りをきれいな色の魚や亀が飛び、鳥居の周辺に古い旅館のような建物が並び、たくさんの猫がどんちゃん騒ぎをしていました。

 これは私の願望が映し出したものだと思います。しかし、本当にそうだったらいいな、という思いと、もしこの夢のように愛するものが小舟に乗ってお別れをする瞬間に、私は何を伝えたいのかと考えました。これがきっかけで、夢で見たシーンから逆算する形で、話を作っていきました。

 マンガで描いたように指が離れる瞬間、自分を責めている時間はなくて、自分は感謝を伝えたいはずだと思い、「ありがとう楽しかったよ」というセリフにしました。「雨がふればまた会えます」というセリフは、雨が大地に降り、海となりまた空へと循環していくことから、輪廻転生の願いを込めています。

ーー作品に対する反応で、特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

 全て心に残るものとなっていますが、「もっとかわいがってあげればよかった」「もっと早くに容体の変化に気付いてあげられればよかった」という、自分と似たような自責の念のようなコメントです。私もまだ時折思い出してこういった気持ちになることがありますが、この気持ちも愛するものに寄り添っている時間だととらえて、少しずつ自分の一部となっていくのではないかと思っています。

書籍『主夫をお願いしたらダメですか?』が発売中(祥伝社)

ーー普段はご主人や4歳の息子さんとの日々をマンガに描かれており、書籍『主夫をお願いしたらダメですか?』が発売中です。こちらのお話の内容や見どころなどをご紹介いただけますか?

 このお話は私がワンオペ育児で疲れて悩んでいたところ、ある日仕事を辞めることになった夫に思い切って主夫をお願いした話なのですが、よくある「家事育児のつらさを夫に分からせてやったぜ! ギャフン!」みたいなお話ではなくて、大好きで結婚した相手なのに、いつの間にか疲れる存在になっちゃったのはどうして? ここからどうしていけばいいの? という家族間での人間関係の築き方だったり、性差で家事育児の役割を考えない生き方について描いています。とても拙い作品ではあるのですが……たくさんの方に読んでいただけたらうれしいです。

 見どころは、前半は私がワンオペ時代に抱えていた「闇」を描いていますので、その辺りはワンオペ育児をされている方は共感していただけるかな、と思います。あと夫が主夫になってからも順調かと思いきや、そうでないこともあったりして、主夫業のリアルも感じていただけるのかなと思います。連載中好評だった、元々料理関係の仕事をしていた夫の「主夫メシ」レシピも載っておりますので、こちらも楽しんでいただけたらと思います。

ーー今後、Twitterやブログなどで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?

 正直、投稿頻度が大切なブログマンガでどこまでのものを描けるのか、という葛藤の最中にいるので、ここについては今はまだなんとも言えず……申し訳ありません。

(マグミクス編集部)

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