旅館・ホテルの6割「景況感が良い」…需要増加やコスト高騰で旅行単価は上がっている?
まいどなニュース / 2024年5月2日 11時50分
コロナ禍が過ぎ、観光客の数も戻りつつありますが、旅館やホテルの景況感はどのように変化しているのでしょうか。株式会社帝国データバンク(東京都港区)が、2024年3月31日までの期間で集計した「旅館・ホテル業界の最新景況レポート」によると、6割の企業で「良い」と捉えていることが分かりました。
2024年3月の調査によると、旅館・ホテル企業の60.0%が景況感を「良い」と回答し、「どちらともいえない」の23.3%、「悪い」の16.7%を上回る結果になりました。企業からは「海外を含め国内のお客さまも多い」「ようやくコロナ前の売り上げ水準に戻ってきた」というように、明るい声が寄せられています。
また、観光庁の発表によると、2023年における日本人の国内宿泊旅行の旅行単価は1人1回当たり6万3212円で、コロナ禍以前の2019年の5万5054円から14.8%の増加となっています。
国内宿泊旅行の単価は、2022年の段階で2019年を超えていましたが、その背景として、旅行へのリベンジ消費や原材料・エネルギーコストの高騰、価格転嫁の進展や人材確保に伴う賃金の上昇、観光地における飲食代や土産代、宿泊料金などの値上げが旅行単価の上昇につながったとみられるほか、堅調に回復しているインバウンド需要も、単価上昇が加速する要因となっています。
なお、「旅館・ホテルの販売単価」が上昇した割合は、2022年の8月から20カ月連続で60%を超え、2024年3月時点では75.3%を記録していました。
また、コロナ禍で低下していた設備の稼働率も、2022年4月以降に「上昇」と捉える企業の割合が「低下」(19.4%)を逆転し、直近の2024年3月は59.7%と大幅に上昇。
ただし、深刻化する人手不足への対応や、食材をはじめアメニティ、リネン関連費用、冷暖房費などの高止まりなどは企業収益を圧迫する要因となっていることから、宿泊料金の値上げは続くと見込まれるといいます。
このような状況から同社は、「国内のリベンジ消費が一巡する方向にあるなかで、消費者の宿泊離れを回避するために各社は独自性や希少性、高級感などの対応を迫られることとなるだろう」とコメントしています。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
スポーツ業界の景況感、『良い』は2割にとどまる 今後はオリンピックの開催や健康志向の高まりによる改善に期待
PR TIMES / 2024年5月9日 12時15分
-
出張族が1万円以内で安く泊まるには? インバウンドと国内需要回復でホテル高騰
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月8日 9時26分
-
「客室平均単価」が3年で3倍にも…“荒稼ぎするホテル業界”が稼ぎ時のGWを手放しで歓迎できないワケ
日刊SPA! / 2024年5月2日 8時53分
-
旅館・ホテルの6割が「景況感が良い」と回答 旅行単価は引き続き上昇傾向
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月30日 5時30分
-
旅館・ホテルの景況感、6割の企業で『良い』 販売単価は高止まりも設備稼働は堅調に推移
PR TIMES / 2024年4月26日 11時45分
ランキング
-
1庶民は買えない!?マンション高騰は続くのか? 今後のインフレで日本の不動産はどうなるのか
東洋経済オンライン / 2024年5月17日 19時30分
-
2住みたい街の特徴 3位「交通の便がいい」、2位「治安がいい」、1位は?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月17日 17時15分
-
3EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴
ニューズウィーク日本版 / 2024年5月17日 12時5分
-
4クルマの価格はまだまだ上がる? 下がる要素がとても少ないワケ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月17日 6時5分
-
5「セブンプレミアム」売上高、累計15兆円を突破…節約志向でPBの存在感高まる
読売新聞 / 2024年5月18日 0時3分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください