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「園のやったこと許せぬ」 園児バス置き去り死2年、現場に献花台

毎日新聞 / 2024年9月5日 14時18分

事件現場に設置された献花台に花や飲み物を供え、手を合わせる参列者=牧之原市静波で2024年9月5日午前10時0分、丘絢太撮影

 静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で2022年9月に園児の河本千奈ちゃん(当時3歳)が送迎バスに取り残され、熱中症で死亡した事件から2年となった5日、事件現場の駐車場に献花台が設置された。多くの人が訪れ、花や飲み物、菓子などが供えられていた。

 静岡市の放課後デイサービス施設職員、鳥羽友貴さん(37)は夫の智史さん(37)とバラのブーケやりんごジュースを供え、献花台の前で手を合わせた。鳥羽さんは「同じ子を持つ親として、園のやったことは許せない」と憤り、「未然に防げた事故なので、(当時の園長らには)しっかりと罪を償ってほしい」と語った。

 岐阜県大垣市から約5時間かけて献花にやって来た主婦、高橋眞智子さん(65)は、刑事裁判の結果を報道で知り、この場所に来ようと決めたという。「子どもは社会の宝。大人には子どもを守る責任があると思う」と話した。

 事件は22年9月5日に発生。千奈ちゃんは施錠されたバス車内に約5時間にわたって1人取り残され、死亡した。園児の安全確保を怠ったなどとしてバスを運転していた元園長(75)ら2人が業務上過失致死罪に問われ、今年7月、静岡地裁は元園長に禁錮1年4月、クラス担任だった保育士(49)に同1年、執行猶予3年の判決を言い渡し、いずれも確定した。【丘絢太】

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