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【「光る君へ」高畑充希インタビュー後編】「すごく救われた」一条天皇・塩野瑛久との共演 悩んで演じ抜いた定子の人生

モデルプレス / 2024年7月21日 20時45分

一条天皇とのシーンは総じて複雑で、最初の頃は可愛い弟分でそこから男性として見るようになって愛し合って、その後はただ好きということだけじゃなくて「この人に見放されたら自分と子供が行く場所がなくなるし、終わってしまう」という保身的な意味も加わってきたんですけど、それに対して一条天皇は愛一本勝負で来てくれるキャラクターで、そこの温度差というか男性と女性の考え方の違いもすごく見えて。後半は、愛情をもらうのは嬉しいし、こっちも全力で応えたいけど、それだけじゃないことも考えなきゃいけないという混沌とした感情でした。ただ好きで相手を求めるという気持ちだけではいけないもどかしさみたいなところで、相手に対する愛情が減ったわけでもないし、色々な状況によって首が絞められるような苦しさがずっとありました。でも一貫して愛情を持ってお芝居もして下さったのでそこに対しての不安な気持ちは全然なかったです。塩野さんの顔が彫刻みたいに綺麗だから平安の衣装が似合っていて同じ画面に並びたくないなというのはずっと思っていました(笑)。

― 中盤が特にしんどかったということで、特に演じていて難しかったりどう演じるか悩んだりしたシーンを教えて下さい。

高畑:特定のシーンではないですが、一番悩んだのは出家する前、政治的な考えを持ち始めるタイミングです。もちろん自分の家族を守らなきゃいけない立場なので、自分の兄や父が悪い方に行かないように力を使いたいということは、定子の中ではものすごく芯の通っていることなんですけど、それと同時にそこに夢中になると一条天皇への愛情も嘘に見えるじゃないかというシーソーが難しくて、ものすごくあざとく見えてしまうんじゃないかというのは結構悩みました。絶対家族のことも考えなきゃいけないけど一条天皇との愛も嘘じゃないからお互いにちゃんと本当に愛し合っていたという風にはしたくて、出家してしまってからは論点が変わっていったんですけど、出家する前は政治的な話にも口を出しつつ一条天皇との関係性も作っていくところに悩んで監督にも相談していました。政治のために一条さんと仲良くしているという印象になるとそこから先が全部そうなってしまうという恐怖があったので、撮影中も監督に、「あざと過ぎなかったですか?」と確認をしたり、本当に針の穴に意図を通す感覚というか、映像ではサラッと流れていくかもしれないけどその辺りが自分の中では鬼門でした。

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