世界の度肝を抜いた2.2ℓの単なる縮小に非ず。小排気量版として最適化を施したSKYACTIV-D 1.5。
MotorFan / 2018年7月28日 17時25分
■S5-DPTS シリンダー配列 直列4気筒ディーゼル 排気量 1498cc 内径×行程 76.0mm×82.6mm 圧縮比 14.8 最高出力 77kW/4000rpm 最大トルク 270Nm/1600-2500rpm 給気方式 ターボチャージャー カム配置 DOHC ブロック材 アルミ合金 吸気弁/排気弁数 2/2 バルブ駆動方式 ロッカーアーム 燃料噴射方式 DI VVT/VVL ×/◯
容積比14、ツインターボを用いた高過給EGRによるNOx触媒レスという仕様で世界の度肝を抜いたSKYACTIV-D2.2に続いて登場する、マツダの新世代ディーゼルエンジン。D2.2に対して縮小したボア径によってS/V比が悪化し、冷却損失が大きくなってしまうのを防ぐため、容積比を14.8とし筒内温度の確保に努めている。
冷損の回復には多くの気が使われていて、たとえばシリンダーブロックのウォータージャケット内にはスペーサーを備え、冷却水の流れを制御することで、冷やさないところには水流を抑える手段をとった。ピストン冠面には段差を設けることで、仮にキャビティから火炎が逃げてもスキッシュエリアから火炎が壁面へ逃げない構造としている。インジェクターは200MPaのソレノイド式。小さいボアにおける燃料の壁面付着を防ぐために噴孔を機械加工、拡散の具合を工夫している。冷間時の筒内温度上昇策(内部EGR)にはD2.2のスイッチャブルローラーロッカーに対して、VGターボを採用した。D2.2とは手法が異なるものの、コストと効果を見据えてバランスをとったエンジンである。
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