いまこそ欲しい中古の名車!! 歴代ホンダ・シビック タイプRの魅力と買いの理由
MotorFan / 2018年8月2日 21時0分
日本のハイパフォーマンスモデルの代表格、ホンダ「シビック タイプR」。移り変わりの激しいモデルチェンジのなかで、1997年以来脈々と進化し続けている。初代シビックタイプRから20年、その歴代モデルといまこそ買いのポイントを紹介していきます。
歴代のシビックタイプR、その魅力を振り返る
いまジワジワとスポーツカーが注目を集めていますが、日本のスポーツカーにおいてハイパフォーマンスモデルの代表格として数えられるクルマがホンダの「シビック タイプR」です。移り変わりの激しいモデルチェンジのなかで、1997年以来脈々と進化し続けているという珍しいクルマなんですね。なにせ初代シビックタイプRが登場したのが20年以上前なので、リアルタイムにその遍歴を知っている人も少なくなってきているのではないでしょうか?
そこで今回は日本が誇る名車「ホンダ・シビック タイプR」の歴代モデルといまこそ買いのポイントを紹介していきましょう。
※日本国内販売モデルの紹介となります。
■初代 シビックタイプR(型式:EK9)
![初代 シビックタイプR(型式:EK9)](https://motor-fan.jp/images/articles/10005040/big_514103_201808011500090000001.jpg)
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●発売日:1997年8月22日/マイナーチェンジ:1999年12月16日
●エンジン:1.6L DOHC VTEC(最高出力185PS/8200rpm)
●製造国:日本
こちらが記念すべき初代シビックタイプRとなりますが、なんと当時のお値段が199万8000円(消費税別)となっております。もちろん現代と物価の違いなどはありますが、現在販売している5代目シビックタイプRが416万7000円(消費税別)なので、じつに216万9000円も安いんです。むしろ2台買えちゃいます。
スペックにしても申し分ないほどのパフォーマンスを発揮していますが、まず初代シビックタイプRを語るにはその前身となるシビックを語る必要があるんですね。
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初代シビックタイプRのエンジンは1.6L VTECの自然吸気となっています。この1.6Lエンジンというのはいまでこそ搭載しているクルマは少ないですが、80年代から90年代にかけては群雄割拠のクラスとなっており、その中でシビックはトップランカーとして進化していったんですね。
1984年発売のワンダーシビックにDOHCエンジンを搭載し、1989年にはグランドシビックにVTECを初搭載。1991年のスポーツシビックで熟成され、1995年にモデルチェンジしたミラクルシビックにて頂点を極めるべく1997年にタイプRが追加で投入されました。約13年もかけて1.6Lエンジンのクラスを極めていったというわけですね。むしろ初代シビックタイプRが登場したことで、他の追随を完膚なきまでに打ちのめし、1.6L NAエンジン搭載車の王座に君臨したといっても過言ではないでしょう。
○買いのポイント:1.6L NAの頂点は狂喜乱舞できる!
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初代シビックタイプRが登場したのが1997年なので、20年も前のクルマにはなってしまいますが、1.6L NAエンジン最強のパフォーマンスは伊達じゃありません。8000回転オーバーのレッドゾーンなんてこのシビックタイプRじゃないと体感できない世界があります。しかもいいか悪いか現在ではあたりまえの安全装備や電子装備が少ないなので1070kg(レースベース車などを除く)という軽さはヤミツキ必至です。フィットなみに軽い!
そのため中古車市場ではいまだに人気車種なので高値で取引されていますが、往年のシビックを知っている人を「これこそがシビックだ!」と納得させる魅力をもっているのでオススメですよ。
■2代目 シビックタイプR(型式:EP3)
![2代目 シビックタイプR(型式:EP3)](https://motor-fan.jp/images/articles/10005040/big_514116_201807311730480000001.jpg)
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●発売日:2001年12月6日/マイナーチェンジ:2004年1月23日
●エンジン:2.0L DOHC i-VTEC(最高出力215PS/8000rpm)
●製造国:イギリス
初代シビックタイプRが登場して約3年後の2000年にはシビック自体がモデルチェンジをしています。時代の流れなのか、ベースとなるシビック自体がこれまでの3ドアハッチバックから5ドアハッチバックへと変わってしまいましたが、シビックタイプRだけは3ドアハッチバックを継承しています。しかも初代からホイールベースを50mm短縮、全長を50mm短縮することでよりコンパクトにしているんですね。
しかしエンジンは2.0Lに拡大され、車両重量も1190kgと約100kgも重くなっています。1.6Lエンジン最強の称号とは決別して新たなステージへと歩みだしたモデルといえるでしょう。
○買いのポイント:メイド・イン・UKのレアモデル!
![Honda of the U.K.Manufacturingで生産](https://motor-fan.jp/images/articles/10005040/big_514121_201807311733260000001.jpg)
じつはこの2代目シビックタイプRは英国のHonda of the U.K.Manufacturingで生産されたモデルになります。いわゆる逆輸入車モデルですね。そのためか月間販売計画台数が前期モデルは300台、後期モデルは50台と控えめになっていました。実際に何台販売されたかは不明ですが、シビックタイプRのレアモデル(とくに後期)となるので、個性を狙うならオススメですよ!
■3代目 シビックタイプR(型式:FD2)
![3代目 シビックタイプR(型式:FD2)](https://motor-fan.jp/images/articles/10005040/big_514126_201808011424160000001.jpg)
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●発売日:2007年3月30日/マイナーチェンジ:2008年9月4日/マイナーチェンジ:2009年9月10日
●エンジン:2.0L DOHC i-VTEC(最高出力225PS/8000rpm)
●製造国:日本
2005年9月22日にシビックはモデルチェンジをしました。前モデルでは5ドアハッチバックと4ドアセダンのモデル展開でしたが、今度は4ドアセダンの1本に絞り込んできたんですね。そしてシビックタイプRは2007年3月30日に4ドアセダンというボディ形状での登場となりました。
エンジンは2代目シビックタイプRと同じモノをベースにしていますが、さらにパワーアップして最高出力225PSを発揮しています。このあたりになると往年のシビックを知っている人は「1.6Lじゃないしハッチバックじゃないし……」と悲しんでいる声もチラホラ聞こえてきてはいましたが、これはシビックの「FF車世界最強」への布石だったわけなんです。
○買いのポイント:NAエンジンの最強がここにはある!
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知っている人は知っていると思いますが、シビックタイプRにはつねにインテグラタイプRという兄貴分が存在しています。兄貴分なので、パフォーマンスもインテグラタイプRのほうが上に設定されていました。しかし、この3代目シビックタイプRはあらゆる面でインテグラタイプRを凌駕して下剋上を果たしたモデルといえるんですね。そして後に続くシビックタイプRの歴史のなかでも、これが最後のNAエンジンとなります。自然吸気ならではの8000回転を超える甲高いVTECサウンドの完成形を手に入れるなら、この3代目シビックタイプRがベストではないでしょうか。
■番外編 シビックタイプR ユーロ(型式:FN2)
![シビックタイプR ユーロ(型式:FN2)](https://motor-fan.jp/images/articles/10005040/big_514136_201808011428070000001.jpg)
●発売日:2009年11月5日/マイナーチェンジ:2010年10月28日
●エンジン:2.0L DOHC i-VTEC(最高出力201PS/7800rpm)
●製造国:イギリス
ハッチバックモデルが消滅していたかのように思われていたシビックですが、じつはヨーロッパでは販売されていたんですね。そして欧州シビックシリーズの頂点として「シビックタイプRユーロ」が設定されていました。世代は3代目シビックタイプRと同じですが、エンジンパワーは抑えられており、カリッカリのチューンドカーというより、大人のプレミアムスポーツモデルという位置づけとなっていたようです。
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○買いのポイント:タイプRシリーズでもっとも個性的なモデル!?
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このシビックタイプRユーロは2代目シビックタイプRと同じく英国製となっていて、日本には逆輸入車として販売されていました。その数は前期モデルが2010台で、後期モデルが1500台というレアさ。「ユーロ」というサブネームはついていますが、れっきとしたタイプRシリーズの1台なので、とにかく個性的なモデルが欲しい人にはうってつけのシビックタイプRですね。
■4代目 シビックタイプR(型式:FK2)
![■4代目 シビックタイプR(型式:FK2)](https://motor-fan.jp/images/articles/10005040/big_514145_201808011440050000001.jpg)
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●発売日:2015年12月7日
●エンジン:2.0L直噴 VTEC TURBO(最高出力310PS/6500rpm)
●製造国:イギリス
ここからシビックタイプRは『FF車世界最強』を本気で狙いにいきました。ついに2.0L VTECにはターボが装備され最高出力310PSという驚異的なパワーを手に入れています。これは当時の2.0L FF車でトップクラスのパワーであると同時に、ホンダのタイプRシリーズでは完全にトップです。
あのNSX-Rですら自主規制の影響で280PSだったので、いかに4代目シビックタイプRが特別かおわかりいただけるでしょう。その性能は最高速度270km/h、0-100km/h加速5.7秒を達成し、かのタイムアタックの聖地であるニュルブルクリンク北コースではFF量産車最速(当時)の7分50秒63のラップタイプを叩き出しています。名実ともにFF史上最強の座を手に入れたシビックタイプRが誕生したわけです。
○買いのポイント:マシンを操る楽しさは4代目が最後!?
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4代目シビックタイプRの国内販売は750台しかありません。EP3シビックタイプRやFN2シビックタイプRと同様に英国製の逆輸入車なので、台数が限られていたのかもしれません。それだけでレア度がかなり高いです。
そして続く5代目シビックタイプRでは電子制御部分が増えており、アナログ感覚の楽しさを求めるなら4代目シビックタイプRのほうが向いているかもしれません。5代目シビックタイプRではヒール&トゥをしなくても回転数を合わせてくれるし、なによりパーキングブレーキが電子式のスイッチになっています。つまり、サイドブレーキレバーがありません。てことは、FF車のお家芸ともいえるサイドターンができなくなっちゃっているんですね。バシバシサイドターンをキメたい人は4代目がオススメですよ。
■5代目 シビックタイプR(型式:FK8)
![■5代目 シビックタイプR(型式:FK8)](https://motor-fan.jp/images/articles/10005040/big_514155_201808011452300000001.jpg)
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●発売日:2017年9月29日
●エンジン:2.0L VTEC TURBO(最高出力320PS/6500rpm)
●製造国:イギリス
じつは4代目シビックタイプRで樹立したニュルブルクリンク北コースでのFF量産車最速の座は、翌年の2016年にフォルクスワーゲン ゴルフGTIクラブスポーツSに奪われています。7分47秒19なので、じつに3秒弱も縮められていますね。そこでFF量産車最速の座を奪還するために(かどうかはわかりませんが)誕生したのが5代目シビックタイプRです。
4代目より10PSもパワーアップさせ、プラットフォームやシャシーも刷新。リアのサスペンションを先代のトーションビーム式からマルチリンク式に変更するなど気合充分です。電子制御だってバシバシ投入です。もう本気中の本気といった5代目シビックタイプRは無事にニュルブルクリンク北コースで7分43秒80というラップタイムを叩き出して王座に返り咲くことができました。
○買いのポイント:中古車を狙えるのはまだまだ先!
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5代目シビックタイプRも先代と同じく英国製となりますが、限定モデルではなく通常のカタログモデルとなっています。なので新車として普通に買うことができますが、登場してまだ1年もたっていないことから中古車市場にはほとんど出まわっていません。もし中古車として安く手に入れたい場合はもうしばらく先になってしまいそうですね。ちなみに2010年以来、日本での販売を休止していた通常モデルのシビックも復活しています。最新で最強を体感したい人はぜひ5代目シビックタイプRを手に入れてください。
いつの時代のシビックタイプRを買っても間違いはなし!
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いかがでしたでしょうか?1.6L NAエンジンは2.0L ターボになり。15インチだったホイールサイズは20インチになり。3ドアハッチバックだったボディは紆余曲折を経て5ドアハッチバックになり。1000kg程度だった車重は1390kgまでになり。200万円以下だった価格は450万円ほどになっています。それもこれもいつの時代も『最強』を手に入れるための正常進化だったのではないでしょうか?
歴代のシビックタイプRはいつだって本気で作られているので、はっきりいってどの時代のシビックタイプRを買ったってきっとワクワクさせてくれることでしょう。ちなみに全部で6台あるシビックタイプRですが、そのうち日本製なのはたったの2台というのも驚きですね。
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