500万円以下で世界一キザなクルマ!〈DS7クロスバックはヤリ過ぎ感満点〉
MotorFan / 2018年8月2日 12時30分
グループPSAの上級チャンネルとして2014年に誕生した「DSオートモビルズ」。 ここへ来て、同ブランド初となる専用モデル「DS7クロスバック」が登場した。 眺めてみて、乗ってみて、そして触れてみて、 まさにこれこそ往年の名車DSの精神を最も色濃く継承した入魂の一作だと確信できた。 そんなDSらしさのなかでも重要な一面である「伊達男っぷり」についてレポートする。 TEXT&PHOTO●小泉建治(KOIZUMI Kenji)
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10005072/big_516208_201808021109300000001.jpeg)
常にコンフォートモードを選択すべし
2014年のDSオートモビルズの誕生以来、確かに伊達でスタイリッシュなモデルがリリースされてきたが、ここへきてようやく、筋金入りの「DS」が登場した。DSとしてイチから開発された初めてのモデル「DS7クロスバック」である。
走りに関しては当サイト内の別記事ですでにレポートをお伝えしているので詳細は省くが、ハイライトはなんといっても「DSアクティブスキャンサスペンション」で、前方に設置されたカメラが路面の状況をスキャンして、4輪の減衰力をリアルタイムで最適化させるというもの。この効果は抜群で、フラットライドなのに路面からの突き上げは実にまろやかに濾過され、まぁとにかく気持ちがいい。技術的にも、精神的にも、往年の名車DSの面影を最も感じさせる部分だ。
ちなみにこの「DSアクティブスキャンサスペンション」は、スポーツ、ノーマル、コンフォート、エコが用意されているドライブモードのうち、コンフォートでしか作動しない。デフォルト設定はノーマルで、どんなモードを選んでいてもエンジンを再始動するとノーマルに戻ってしまうのだが、自分だったら常にコンフォートモードにしておきたいので、できれば前回の選択モードをキープしたままにしていただきたい。
あるいはデフォルトをコンフォートにしてもいいだろう。いや、いっそのことほかのモードなんていらないから、コンフォートモードだけにすればいい……とさえ思った。
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10005072/big_516211_201808021135410000001.jpeg)
徹頭徹尾、キザ男に徹している
で、本題の伊達男っぷりについてである。
まぁとにかく、いちいちキザなのである。たらたら文章で説明してもしかたないので、とにかく写真をご覧いただきたい。
![ダッシュボード中央上端にはB.R.M製のアナログメーターが鎮座する。4時と8時と12時の文字だけ表示されるというセンスに脱帽だ。しかもこれ、電源OFF時には格納されていて、ONにするとクルッと回転して現れる。](https://motor-fan.jp/images/articles/10005072/big_516214_201808021139090000001.jpeg)
![ダッシュボードのちょうどド真ん中にある回転式スイッチ。よく見ると菱形模様が入っている。グリップも高くて操作しやすい。](https://motor-fan.jp/images/articles/10005072/big_516215_201808021139350000001.jpeg)
![ステアリングに備えられた回転式スイッチにも菱形模様が。とにかく徹底している。模様の部分が出っ張っていてグリップ力が高い。](https://motor-fan.jp/images/articles/10005072/big_516215_201808021139350000002.jpeg)
![テールランプの末端にはさりげなくDSのエンブレム。](https://motor-fan.jp/images/articles/10005072/big_516216_201808021140470000002.jpeg)
![「OPERA(オペラ)」という内装パッケージは、ご覧のように時計のベルトのような模様が入るフルレザーだ。いちいちオシャレだ。](https://motor-fan.jp/images/articles/10005072/big_516217_201808021210210000001.jpeg)
![こちらも「OPERA」。そのほか、フルレザーの「RIVOLI(リヴォリ)」とファブリックの「BASTILLE(バスティーユ)」が用意される](https://motor-fan.jp/images/articles/10005072/big_516217_201808021209440000002.jpeg)
これで500万円以下はバーゲンプライス
![8つものヘッドライトが睨みを効かす。バンパー下にフォグライトもあり、さらに両端にはデイタイムランニングランプもある。ロービームだけで6つものライトが点灯するサマは圧巻だ。](https://motor-fan.jp/images/articles/10005072/big_516219_201808021206070000001.jpeg)
驚くべきは、これだけいろいろカッコつけているのに、ベース価格が500万円以下ということだ。エントリーグレードの「So Chic」(2.0Lディーゼルのみ)は469万円で、これだと上記のB.R.M製の時計やOPERA内装は付かないけれど、それでも十分に伊達男だ。むしろベーシックグレードなのに「DSアクティブスキャンサスペンション」が付いてくることに驚かされる。
そしてトップグレードの「Grand Chic」は、1.6Lガソリンが542万円、2.0Lディーゼルが562万円となる。こちらは、もうこれ以上になにも付ける必要がないくらい充実した装備内容となっている。
筆者個人の懐具合から見れば、もちろん安いとは言わない。500万円もするクルマは、世間一般の感覚で言えば十分に贅沢品だ。だが、そのキザっぷり、上質感、先進技術などを見ていくと、とてもこの価格帯で得られるものとは思えないのも事実だ。
ほんの20年くらい前まで、キザなクルマと言えばスポーツカーかクーペだった。それが今やクロスオーバーに取って代わられたことにも隔世の感があるが、どうせ700万円くらいはするのだろうと思い込んでいたDS7クロスバックが、ここまで戦略的な価格で登場してきたことにも驚きを隠しきれないのだった。
![](https://motor-fan.jp/images/articles/10005072/big_516221_201808021226020000001.jpeg)
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