プライメタルズテクノロジーズ:スラブ連続鋳造機の最終凝固工程を新開発のSRDセグメントで改善
MotorFan / 2018年8月8日 16時15分
プライメタルズテクノロジーズは、ブラジル・サンタクルスにあるテルニウム社の一貫製鉄所のスラブ鋳造機のストランド用に、新たに開発したSRD(Single-Roll DynaGap)セグメントを納入した。テストの結果、従来型セグメントを使用しているもう1基のストランドに比べてスラブ内部品質が優れていることが実証された。この鋳造機の残り1基のストランドにもSRDセグメントが導入される予定。
連続鋳造機プラントを保有する顧客に対して、鋳造工程で高級鋼種用スラブの内部品質を更に改善するソリューションとして、プライメタルズテクノロジーズは
SRDセグメントを勧めている。このSRDセグメントは最終凝固領域で使用するために特別に開発されたもので、上段の圧下ロールそれぞれが別々に凝固中の鋳片を圧下することが可能となり、最終凝固点の位置を正確に把握することも可能。SRDセグメントは、従来型のセグメントとの併用や置換も可能だ。
高い内部品質が要求される鋼種のスラブを確実に生産するためには、最終凝固点に関する正確な知識とそれを実現するソフトリダクションが求められる。プライメタルテクノロジーズ新開発のSRDセグメントは、正確な最終凝固点制御用に導入され、鋼種、過熱、冷却、鋳造速度に応じて、各ロールと鋳片との隙間を個別に動的
に調整することが可能。各ロールが独立して力を伝えるため、より高い圧下率が実現され、鋳片中心部の偏析と微小空孔が低減される。
SRDセグメントは、ベアリングやロール表面の損傷を防ぐ過負荷保護機構が各ロールに搭載されるなど、長い運転サイクルや容易なメンテナンスが実現できる設計になっている。各ロールは機能ユニットに組み込まれ、メンテナンスエリアでの交換だけでなく、生産停止した鋳造機内での素早い交換も可能。また個々のロールユニットはセグメントへの装着前に検査と調整が可能だ。
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