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どこでもサイエンス 第281回 80年ぶりが迫る!? 北斗七星の近くに都会でも見える新星の出現まじかか?

マイナビニュース / 2024年4月3日 7時35分

画像提供:マイナビニュース

「新星(ノバ)」は、星が突然1万倍も明るく輝く現象です。明るく輝いたあとは急速に暗くなっていき、そのうちもとの明るさ(暗さ)に戻ります。

で、その新星がいつ起こるかは、ある程度予想できる場合があります。

その中での一つ、北斗七星の近くにある、ふだんは暗くてまるで見えない「かんむり座T星」が80年ぶりに新星になりそうだという報告があちこちであがっています。
ある研究者の予想では2024年4月±3ヶ月。

今じゃん!

ということで、この原稿を書いている時点ではまだだけど、今日にもなるかもしれない、新星になりそうな「かんむり座T星」について語ろうと思いますよ。
北斗七星の近くに現れそうな新星「かんむり座T星」

まずは、宵の東の空を見て下さい。例えば4月3日の夜9時の東京の空の様子を見てみましょう。

オレンジ色の星アルクトゥールスがよく見え、その左がわには、北斗七星が見えています。

新星になりそうな「かんむり座T星」は、北斗七星、アルクトゥールスの下にあたります。

新星が現れる場所のあたりをもうちょい拡大すると下のようになります。

新星が現れる場所はの上には、いつもアルフェッカという2等星、ちょっと明るめの星が見えていますが、これが、かんむり座のα星です。新星は同じかんむり座のT星。いつもは望遠鏡でないと分からないような暗い星ですが、新星「現象」がおこると2等級まで明るくなるのです。これはアルフェッカに匹敵するもので、アルフェッカが2つならんで見えるような感じになるはずです。
新星(ノバ)は爆発だ!

さて、新星は、夜空に突然明るい恒星が現れる現象です。

実際には、恒星が生まれるのではなくて、元々あった恒星が一気に1000倍から時に1億倍も明るくなるできごとです。新星という言い方ですが、新星「現象」なのでございます。英語ではnew starではなくラテン語の表現をとって“nova(ノバ)”と言います。どこぞの英会話教室みたいですな。

そして、その明るさはそれほど長持ちせず、短いものでは数日。平均的なもので数ヶ月~1年程度で暗くなっていきます。

ところで、新星はどうして突然明るくなるのか。というと、これは爆発的な発光が白色矮星という特殊な恒星の表面で起こるからでございます。

この白色矮星というのは、太陽なみの重さがあるのに、大きさは地球程度という、極端に小さくて高密度な天体です。太陽のような恒星が核融合反応で輝かなくなった後に縮んででき、余熱で輝いているものですが、当然ながらとても暗い天体です。

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