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NTT Comの「アプレット領域分割技術」を活用したSIMが自販機のキャッシュレスを推進へ

マイナビニュース / 2024年4月10日 6時0分

画像提供:マイナビニュース

NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、同社独自の「アプレット領域分割技術」の新たな活用事例として、アイティアクセスが2024年4月から発売したクラウド型決済端末に採用されたことを発表した。20万台規模の端末で利用することになるという。同技術の活用は、NTT Com が、2024年1月に提供を開始した「Active Multi Access SIM」に続くものになる。

アプレット領域分割技術は、SIM内において、通信に必要となる情報を書き込む「通信プロファイル領域」と、アプリケーションをはじめとした通信以外の情報を書き込む「アプレット領域」を完全に分離して管理する技術だ。これにより、同技術を採用したSIMには、パートナー企業などが通信以外の機能を独自に実装できるようになる。約300KBの領域を利用できるという。

NTTコミュニケーションズ 5G&IoTサービス部 IoTサービス部門 主査の村田一成氏は、「IoT向けコネクティビティサービス(SIMサービス)は、標準化が進み、選択肢の増加や価格競争が激化するといった状況にあり、NTT Comでは、付加価値のあるSIMサービスを提供するために、革新的なSIMアプレット領域を活用した企画や開発を検討してきた」と前置きしながら、「もともとSIMには、CPUやメモリ領域を持ち、OSやJavaアプレットの実行環境が実装されているほか、外部からの不正アクセスや情報の改ざん操作が困難であるという強固なセキュリティを実現している。今回のアプレット領域分割技術を用いることで、IoT事業者などに対して、分割管理されたセキュアなデータ格納領域を開放し、通信以外の機能を独自に実装でき、課題の解決や新たなビジネスモデルの創出などにつながる付加価値を提供できる」とする。

アプレット領域分割技術を活用することで実現するユースケースとして、回線故障などの際に、端末への特別な設定なしに、メインキャリアからサブキャリアに自動的に切り替えて、キャリアの冗長化を実現する「高可用性」、決済情報や個人情報などの秘匿性の高い情報をSIM内の安全な領域で処理することができる「機微情報の安全な取り扱い」のほか、デバイスを追加開発することなく、位置情報や回線品質などの動的情報の抽出およびデータ活用が行える「運用保守性の向上」、通信機器に必要なセットアップ作業の一部をアプレットで自動化する「機器設定作業の自動化、省力化」といったユースケースを想定しているという。IoT端末のリソースを使わずに、機能を追加したり、処理できたりすることが、SIMアプレットを利用するメリットになるとしている。

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