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米国政府、Samsungの米国半導体工場向けに総額64億ドルの補助金支給を決定

マイナビニュース / 2024年4月16日 14時46分

画像提供:マイナビニュース

米国政府は4月15日(米国時間)、Samsung Electronicsに対して「CHIPS法」に基づき最大64億ドル(1ドル150円換算で約9750億円)の直接資金(補助金)を支給することを決定したと発表した。またSamsungは、適格資本支出の最大25%をカバーする予定の米国財務省の投資税額控除も受けられるという。

米商務省によると、「Samsungは、今後数年間でテキサス州に400億ドル(約6兆円)を超える投資を行う計画としており、これにより2万人以上の直接および間接雇用が創出されることになる」という。同省では、Samsungなど半導体企業各社の米国への投資により、2030年までに米国が世界の先端ロジックの約20%を生産する計画が軌道に乗るとみている。
米国新工場では2nmプロセスや先端パッケージングに投資

Samsungは、テキサス州テイラー市の新工場およびテキサス州オースチン市の既存工場に投資を行う計画で、テイラー新工場では、以下のように4nmのみならず2nmプロセスでも生産を行うとともに、米商務省の要請で先端パッケージングまでも行う計画で、これにより米国内で前工程から後工程までの一貫生産が実現されることとなる。
○投資内容

4nm/2nmプロセスによる量産に重点を置いた2つの先端ロジックファウンドリファブ
現在生産されているプロセスよりも先の世代の開発と研究に特化したR&Dファブ
AI向け高帯域幅メモリ(HBM)や2.5Dパッケージングを担当する先端パッケージング施設

米国既存工場ではFD-SOIラインを拡張

一方のオースティンへの投資内容としては、既存施設の拡張が計画されている。主に、航空宇宙・防衛、自動車を含む米国の重要産業向けの最先端のFD-SOIプロセス技術の生産を拡張するためのもので、この投資には、米国国防総省と協力して受託生産を行うという約束が含まれている。

米商務省は、補助金支給の前提として先行するIntelやTSMC同様、地元大学や高校などの教育機関とのパートナーシップによる将来の半導体労働力訓練の実施や、熟練した労働力の雇用維持に向け、利用しやすく、かつ質の高い保育施設を設置することを求めている。また、半導体工場に対しても、最先端の持続可能性戦略を採用し、カーボンフリーの電力使用の促進と水資源の節約、環境への影響の回避または軽減を行うことを求めている。
半導体製造強化向け補助金予算の残りは120億ドルに

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