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マイケル・ケンナが代官山で作品展、至高の白黒プリントに心を奪われた

マイナビニュース / 2024年4月17日 17時13分

画像提供:マイナビニュース

マイケル・ケンナと聞けば、風景写真が好きなら一度は聞いた名前ではないだろうか。

「10年強の経験だけど写真が趣味」という筆者ですら、その作品の印象は強い。白黒プリントにこだわり、名機ハッセルブラッドで撮影された作品には日本で撮影されたものも多く、その人気は高いだろう。

そんなケンナ氏が4月17日~5月5日、「JAPAN/A Love Story 100 P hotographs by Michael Kenna」という巡回展を代官山ヒルサイドフォーラムで開催している。

氏も登壇した内覧会から、会場の様子を紹介したい。
○ケンナ氏が明かす撮影スタイル

東京を皮切りに、ロサンゼルス、ロンドンの3ケ国で順次開催予定という本展示。関係者から写真家まで参加する会場に登場したケンナ氏は、日本との縁をまず紹介した。

「1987年から毎年のように日本を訪れ、当初はギャラリーでの個展という関わりでしたが、次第に日本の風景に心を奪われ、北海道、京都、鎌倉、四国などで撮影しています。地方で撮影するのはさまざまな要因で都市部より困難ですが、幸いガイド役を務めてくれた方の導きもあり、年に2~3回は日本の各地を巡ることができています」

そんなケンナ氏による未公開・新作を含む日本の風景写真100 点が集まっている会場は3つの部屋に大きく分かれている。

部屋ごとに作品を見ると、最初は黒が目立つ作品が、後半になるにつれて白の占める割合が大きくなっているのが見て取れる。

この作風の変化について、次のようにケンナ氏は解説する。

「最初にある黒の割合が多い作品から、3つ目の部屋の北海道で撮った作品は白が目立ちします。被写体がまるで、紙の上に漢字を書いたような、非常にミニマルな作品になっていくのが分かるでしょう。これは、私が日本を訪れるたびに大きな影響を受け、生活から物事への見方といったものにまで影響を及ぼしたからです」

そんなケンナ氏は、自身の撮影スタイルについて、「カトリックの神学校中高と過ごし、神父を目指すことも考えていましたが、素敵な女性に出会って『やっぱりやめよう』と考えを改めました笑。そんなバックボーンもあって、被写体はすべて聖なるものという意識を持っています。許可を得て撮らせていただく、というのが私の撮影に対する考えです」と明かすのだった。

○暗室へのこだわり

写真家としてのキャリアが50年というケンナ氏だが、自分は恐竜のような存在だと言う。それは、今でもフィルムからネガを作る「現像」を自分でやっているからだと話すのだ。

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