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「GIGAスクールで誰ひとり取り残さない」新潟市の教育方針を後押ししたiPad

マイナビニュース / 2024年4月19日 6時0分

フリーボードを授業で活用、クラスの仲間が付箋で感想を添える

学校での授業は、先生が一人でしゃべり倒すのではなく、児童が主体になって学びを進めるスタイルにしていました。市内の大野小学校の授業を見学したところ、教壇に立った先生が課題をひととおり説明するやいなや、子どもたちは教室内を自由に動き回って友だちとグループを作り、相談しながら課題解決を進める姿が。授業の後半の発表では、自分のiPadの画面をApple TV経由で教室内のディスプレイにミラーリングしていたのですが、インカメラでとらえた自分の顔を差し込んで誰が発表しているのかを分かりやすくする工夫も凝らしており、驚かされました。

別のクラスの社会の授業では、新潟県内の市町村や名所の特徴を盛り込んだロゴを作成する課題に挑んでいました。使ったのは、ホワイトボード的な機能を持つ無料アプリ「フリーボード」。目を引いたのが、それぞれの児童が仕上げた作品に対して、ほかの児童が付箋機能でコメントや感想を寄せていたこと。大野小学校の片山敏郎校長は「フリーボードの活用はこのクラスの鈴木先生が一番詳しいので、使いこなし方を今度ほかの先生に講義してもらう予定にしている。それぞれの先生がお互いに得意なことをシェアできる環境を整えている」と語ります。

iPadはとにかく壊れにくい

新潟市では、ホームボタンのある第8/9世代iPadをGIGAスクール用端末として採用し、ロジクールのキーボード一体型ケースに装着して使っています。片山校長は「iPadはとにかく故障しにくいのに助けられている。日々の授業で欠かせないものなので、もし壊れてしまったら授業に支障が出てしまうが、これまで困ったことはない」と評価します。

教育委員会の池田さんによると、新潟市内でのiPadの故障率は2%前半の低いレベルに収まっているといいます。「このうち画面パネルの破損が7~8割を占めていて、ハードウエアの故障は少ない。しいていえば、今後バッテリーの消耗が課題になってくるのではないか」と語ります。

来年度には、端末を入れ替えてのGIGAスクール第2期の開始を控えていますが、池田さんは「第1期を通してiPadの使いやすさと壊れにくさは確認できた。体の障害のあるなしで活用に差が出ないアクセシビリティもiPadで評価しているポイント。この数年間での実績は大きく、第2期ではその実績をベースに検討することになるのでは」と語ります。新潟市では、これからもiPadが子どもの学びや先生の授業をサポートすることになりそうです。
(磯修)



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