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続く民藝ブーム、“手仕事の美”に魅了される展覧会「民藝 MINGEI―美は暮らしのなかにある」は、物販もお宝の山だった

マイナビニュース / 2024年4月25日 8時0分

さらに、ライフスタイルやインテリア雑貨への関心の高まりによって注目されている、現代の民藝にも目を向けます。昨今のブームを牽引する存在で、2022年夏までセレクトショップBEAMSのディレクターとして活躍したテリー・エリスさんと北村恵子さん(「MOGI Folk Art」ディレクター)による、現代のライフスタイルと民藝を融合したインスタレーションも見どころのひとつ。2人の愛蔵品や、世界各地で見つけたフォークアートが今の暮らしに融合した、“これからの民藝スタイル”を提案しています。

展示のポイントに、“普段使い”、生活で使って楽しいという民藝のコンセプトを挙げたエリスさん。民藝から出てきた作家や、個人で仕事をするアーティストの作品をとりいれることも意識したといいます。柳宗悦に大きな影響を受けた染色作家の芹沢銈介は「みの」のコレクターでもありました。エリスさんたちはスコットランドのシェットランド諸島で編まれているセーターの工房の作り手に「みの」の写真を送り、“ノルディックセーターを作る”ような感覚でデザインを入れてもらったそう。そうして商品化したセーターと、インスピレーション源の「みの」を並べて展示したり、民藝、ファッション、そこから派生するいろいろなものにつなげていき、アフリカや北欧のトライバルアート、古いものと新しいもの、そうして響き合うものを組み合わせながら、普段の生活にも活かしている、と語っていました。

会場の最後で待ちうけるのが、エリスさんと北村さんが高円寺で開いたセレクトショップ「MOGI Folk Art」をはじめとする、民藝ファン憧れの名店や、人気の工房が集結した物販コーナー。手ぬぐいやバッグ、器にグラス、伝統的な日本の工芸品から現代的なデザインのものまで、買い物欲に火がつくのは必然の充実ぶり。筆者もここで、なんとも言えずいい表情を見せるラマの木彫りとポップであたたかなデザインのラグに心を掴まれ、仕事を忘れてつい購入してしまったのでした。

昨年7月に大阪・中之島美術館からスタートし、広島、福島と巡回して、東京会場が4カ所め。約100年前に柳宗悦が見出した民藝のこれまでとこれからを展望する本展、世田谷美術館で6月30日まで開催した後、富山、名古屋、福岡を巡回します。

■information
「民藝 MINGEI―美は暮らしのなかにある」
会場:世田谷美術館
期間:4月24日~6月30日(10:00~18:00/月曜休 ※4/29、5/6は開館、5/7は休)
料金:1,700円/65歳以上1,400円/大学生800円/中小生500円、障害者の方は500円、ただし小中高大専門学校生の障害者の方および、介助者1名は無料
(佐々木 ヒサ)



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