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大学の授業をAIでサポートする「T-AI」の実証実験スタート、日本経済大学×WHITE

マイナビニュース / 2024年4月25日 14時53分

T-AIとは、教授の授業支援を行うTAの役割をAIで実現したバーチャルアシスタントでWHITEが開発したもの。T‐AIには先生用と生徒用という2種類の用途が備わっており、それぞれの場面で最適なアシストをしてくれる。

「先生用のT-AIは、音声操作によって活用できます。音声で指示を出すことで、授業内容の記憶と要約を行ってくれるほか、音声による情報発信も実行してくれます。一方の生徒用個別AIは、各個人のスマートフォンから操作できるもので、端末からテキストで質問を送ると授業内容を踏まえてアドバイスやヒントをくれる仕組みになっています」(横山氏)

T-AIを活用することで、大教室の授業であっても学生一人ひとりの質問に対して回答を提供できるため、各人の習熟度を高めることができるほか、出席確認/提出物管理などの事務作業をアシストすることもできるという。

加えて、教授とAIが協働して授業を運営することで個別指導により近い形で学習情報提供することができるため、同校はT‐AIを通じて新たな教育環境構築を目指す。

T-AIを導入した模擬授業 生徒の反応は……?

発表会の最後には、実際の日本経済大学の学生を対象として、T-AIを導入した模擬授業が行われた。筆者が参加した模擬授業は、マーケティングに関する授業で、T-AIが提示した架空企業のプロモーションを考えるという課題に取り組む内容だった。

T-AIは架空の企業を提示するだけでなく、田代氏の指示に合わせて、企業の顧客となるターゲット層の年代や年収といったペルソナも提示するなど、授業内容に合わせた課題を出してくれるのが印象的だった。

この課題に対して、田代氏の講義内容である「広告の種類」や「企業のターゲットに対して最適な施策の考え方」といったマーケティングに関する基礎知識を元にして個人ワークとグループワークを行っていくのだが、T-AIはその中でも生徒たちに対して小さな気付きを与えてくれる存在として機能していた。

自発的に質問をしないと回答してくれないため、自分の考えや方向性をまとめるきっかけとして利用できるほか、「ECサイトを好む年代」「年収ごとの特徴」といった専門的な内容に関しても教えてくれるため、自身の考えを確信するための材料としても活用できそうだ。

最後には、授業の総括としてT-AIが作成した授業で学んだことに関するクイズを生徒全員で解き、模擬授業は終了した。授業に参加した学生は「授業終わりに先生に質問しにいくのは緊張してしまう。AI相手だと気軽に聞けて良かった」「普段の授業だと、授業を中断してまで聞く質問ではないと思って躊躇ってしまうが、授業中でも些細な内容の質問ができて良かった」とT-AIに好意的な反応を示していた。
(森歩美)



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