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模型で“構造を体感”する建築展「感覚する構造 - 法隆寺から宇宙まで -」は建築のシロウトでも楽しい

マイナビニュース / 2024年4月28日 11時0分

画像提供:マイナビニュース

寺田倉庫が運営するWHAT MUSEUM(ワットミュージアム)で、「感覚する構造 - 法隆寺から宇宙まで -」が始まりました。現存する世界最古の木造建築「法隆寺五重塔」から、現在開発中の月面構造物まで、建築の骨組みを創造してきた「構造デザイン」にフォーカスする同展。前期展から作品を大幅に入れ替えスケールアップし、全国各地から貴重な名建築の構造模型100点以上が集結。タイトル通り、法隆寺から宇宙にいたるまでの「構造デザイン」の奥深い世界を紹介しています。

「現代アート」と「建築」の2軸で展覧会を開催している同ミュージアム。建築の分野では、建築模型を使って建築に関するさまざまな展覧会を企画してきました。模型というのは建築に携わる人だけでなく、専門外の人から子どもまで、誰もがその面白さを感覚的にとらえられるもの。今回は、さまざまな種類がある建築模型のなかでも構造・骨組みの模型を用いて、「構造デザイン」に焦点を当てています。
○■構造模型で体感する、「伝統建築と木造の未来」

そもそも「構造デザイン」とは何か? それは地球という重力空間において、風や地震の揺れといった力に対して建築を安全に美しく成り立たせるのに欠かせないもの。各時代の技術を駆使して力の流れや素材に向き合い、建築の骨格となる「構造」を創造してきたのが、構造デザインです。展示は、圧倒的な存在感を放つ約3.6mの「法隆寺五重塔」の1/10の巨大模型から始まります。

この模型は、田村長治郎さんという大工の方が、図面から一人で制作したもの。伝統的な建築にも関わった経験があった彼は、現存する世界最古の木造建築・法隆寺に興味を抱き、「どうやって作ったのかを知りたい、一度自分で作ってみたい」という好奇心から、昭和9年から行われた「昭和の大修理」の資料を取り寄せて部材をひとつずつ作り、組み上げたそう。五重塔が度重なる地震にも耐えてきたのは、塔の上から下まで通る心柱(しんばしら)が制振構造のような動きをしているためと言われ、そんな“法隆寺の鍵”となる骨組みを、至近距離から細部までじっくりと見ることができます。

ほかにも、東大寺正倉院や松本城天守、白川郷の合掌造りの民家や会津さざえ堂など、誰もが知る歴史的な木造建築物や、近代の木構造の模型がずらり。訪れたことがある場所や写真や映像で目にしたことのある建造物を、骨組みの模型で見るのはシンプルに面白いもの。実際にさわれる模型もあって、構造のスケール感と仕組みをフィジカルで感覚的にとらえられます。

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