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東大学食「食堂コマニ」になぜ人が集まる? あえて高級食材を使うワケとは

マイナビニュース / 2024年5月29日 11時5分

画像提供:マイナビニュース

食・空間・人。すべてにこだわりが詰まったユニークな食堂が、東京大学の駒場リサーチキャンパスにあるのを皆さんは知っているだろうか?

2022年10月に誕生した「食堂コマニ」は、学生の胃袋を満たすだけでなく、「つながる・学べる・先端技術を活かす」学食として、学生や教職員のみならず近隣住民、海外から大学を訪れる研究者からも親しまれているという。

1日平均200人弱の人が、学食を求めてやってくる。その理由とは――。

食堂コマニってどんな場所?

「食堂コマニ」は、東京大学生産技術研究所(以下、生研)のダイニングラボプロジェクトの1つとして誕生した食堂だ。

"ダイニングラボプロジェクト"とは、大学内をはじめ、企業人や近隣住民なども含めてコミュニケーションを創出し、新しい研究、新しい未来を作っていくことを目的にしたプロジェクト。

そのプラットフォームとして誕生したのが食堂コマニである。ちなみに一風変わった「コマニ」の名前は、「駒場IIキャンパス」を略したものなんだとか。

同学食をプロデュースしたのは、テーブルビート代表取締役の佐藤俊博氏と「丸の内ハウス」統括マネージャーの玉田泉氏。人が出会い、多様な文化が混ざりあう交流拠点づくりを手掛けてきた同氏らが新たに仕掛けたのは、『つながる×学べる×先端技術を活かす』がテーマの新しいカタチの学食だ。

「さまざまな交流が生まれたり、人と人がつながったりすることで、新しいユニークな研究が生まれていく場所として(食堂コマニを)始めました」と、玉田氏。
上質食材を通して伝える日本の食文化

「京都の料亭が使っているような昆布(奥井海生堂)やかつおぶし(秋山商店)で3時間かけてだしをとり、秋田の麹屋さん(羽場麹店)から取り寄せた、麹が3倍入っているコクがあって甘いお味噌などを使っています」と、一般的な学食では考えられない、食材へのこだわりをみせる。

聞けば調味料は無添加、野菜はすべてオーガニック、材料はいずれも生産者の顔が見えるものを使用。さらに無料のお水は温泉水、お茶は伊勢のほうじ茶を提供する徹底ぶりだ。

ここまでして高級食材を使う理由として、「日本の食文化をここから正しく伝えていきたい。日本の未来を支える若い人たちに日本の食の素晴らしさをわかってもらいたいんです」と口にし、玉田氏は次のように続けた。

「例えば、お米は有機栽培の"天日干し"されたものを使っています。お米は一般的にはボイラーで24時間乾燥させますが、天日干しは外で20日間以上干すという非常に手間のかかる作業なのです。けれど、それによって旨みたっぷりのお米のおいしさが感じられるんです」

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