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VLSIシンポジウム2024プレビュー 第4回 次世代技術となる高密度2.5D実装や次世代3Dトランジスタ積層を目指す研究

マイナビニュース / 2024年5月10日 6時31分

画像提供:マイナビニュース

VLSIシンポジウム 2024におけるプロセス・デバイス技術分野(従来のVLSI Technology Symposium)の採択論文数は95件。そのうち、今回はデバイス・プロセス部門の注目論文の最後として高密度2.5D実装および3Dトランジスタ垂直積層に向けた3件の取り組みを紹介する。
○Foveros Face-to-Faceアーキテクチャによるシリコンインターポーザと高密度MIMキャパシタ集積をIntelが発表

Integration of Si-Interposer and High Density MIM Capacitor on 2.5D Foveros Face-to-Face Architecture(論文番号:T9-1)

シリコンインターポーザを介して異なるコンピューティング要素を集積することで、ムーアの法則を超えたスケーリングの実現が期待されている。Intelは、パッシブシリコンインターポーザにより異なるチップレットを、バンプシリコン貫通電極を通じて、36μm間隔の微細マイクロバンプでデバイス面同士の貼り合わせ接続が可能であることを報告する。

このシリコンインターポーザには、電圧低下や雑音を抑制するための高密度MIMデカップリングキャパシタが集積されており、実際の製品においては、シリコンインターポーザ中あるいはチップレットに埋め込んだ高密度MIMキャパシタを用いることができるとしており、発表内容としては高密度MIMキャパシタの製造工程や電気特性、信頼性評価、高密度MIMキャパシタを集積したシリコンインターポーザによる性能向上などが予定されている模様である。

○熱影響を考慮したオングストローム世代のブロックレベルPPA性能評価をimecが発表

Thermal Considerations for Block-Level PPA Assessment in Angstrom Era: A Comparison Study of Nanosheet FETs (A10) & Complementary FETs (A5)(論文番号:T5-4)

imecは熱影響を考慮したブロックレベルPPA(性能・消費電力・面積)性能のNSFET(ナノシートFET)とCFET(コンプリメンタリFET)の比較結果を発表する。

NSFETとCFETはそれぞれA10、A5世代というオングストローム世代の技術として期待されている。オープンソースの多数コアアーキテクチャを用いた解析の結果、A10からA5世代で2.5%のFmax増加、25%の電力低下、27%のサイクル当たりの電力低下、35%の面積縮小が見積もられ、結果として0.7V/25℃の環境では15%の電力密度増加となるという。このPPA性能評価手法は動的な熱影響の管理が必要なアプリケーションにとって重要となるパッケージレベルの高速熱解析が可能なシミュレータを備えており、温度に対して指数関数的に発生するリーク電力増加を考慮したものとなっているとする。

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