シグマfp愛用者は「LUMIX S9」をどう見たか 開発責任者に設計思想も聞いた
マイナビニュース / 2024年5月27日 18時0分
こうして見返してみると、「小型軽量化」によって犠牲になったことに「手ブレ補正」が挙げられるようです。デジタルカメラの時代になり、センサーシフト式のボディ内手ブレ補正が一般的になると、光学式手ブレ補正のないレンズでも手ブレが補正できて色々と便利になりました。
ところが、E-420もNEX-5もGM1も、そしてSIGMA fp Lも、ボディ内手ブレ補正がありませんでした(オリンパス機は搭載していました)。α7C IIには搭載されていますが、その結果、SIGMA fp Lとα7C IIでは厚みにして1.3cm、重さにして90gの差が生まれています(EVFなどもあるので、ボディ内手ブレ補正だけが理由ではありません)。
この差をどう見るか、というのは難しいところです。それぞれ、何を大事にするかという観点なのですが、個人的にはデザイン性とコンパクトさ、フラットなボディというSIGMA fp Lのメリットは得がたいと考えていました。
ただ、仕事だとSIGMA fp LのAFの遅さと精度の問題があり、ボディ内手ブレ補正がないことによる手ブレにも課題があったため、いろいろ考えた結果、APS-Cサイズのセンサーを搭載した「α6700」を追加導入することにしました。
装備や機能から見て、LUMIX S9は小さいのか
そこに登場したのが、今回のLUMIX S9です。端的にサイズを並べてみると、以下の通りになります。
やはりSIGMA fp Lが際立った「小さくしたカメラ」であることは変わりません。ただ、それ以外のカメラは手ブレ補正もWi-Fiも内蔵していて、αにはグリップとEVFも備わっています。
それに対して、SIGMA fp Lはミニマムでかつ拡張性の高さが売り文句。オプションは外付けしてもいいし、取り外してもいい。筆者はSIGMA fp Lにグリップを装着していますが、ハンドストラップで持ち歩くのにグリップがあると便利だからで、両吊りのストラップで吊るすのであればグリップはなくていいかもしれません。
S9は、そうしたアクセサリーは用意せず、サードパーティのSmallRigとの共同開発で提供する形にしたそうです。外付けEVFはそもそも接続できません。SIGMA fp Lとは異なり、天面にシューはあるのですが、コールドシューで電子接点がないため、フラッシュも使えません。ここは、マイクやスマートフォンホルダーを固定するために使うようです。
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