「Apple Intelligence」の登場で、Appleデバイスの使い方はどう変わる?
マイナビニュース / 2024年6月12日 12時0分
コンピュータの話題の中心は2023年のChatGPTのヒットに端を発し、2024年で明確に「AI」へとシフトしました。
Open AIはChatGPTを着実に進化させ、Microsoftは強力なNPU(ニューラルプロセシングユニット)を備えるCopilot + PCを提案。Intelに替えてQualcommを立ち上げのパートナーに選びました。
そうした中でAppleにも、AIコンピューティングへの「答え」に対するプレッシャーが高まる中、6月10日(米国時間)に開幕した年次開発者イベント「WWDC24」の基調講演に、その注目が集まりました。
Apple Intelligenceの特長
AppleはAI戦略の答えとして、「Apple Intelligence」を発表しました。
これは独立したアプリではなく、MacやiPad、iPhoneで動作するAIのコアエンジンで、システム全般で利用することができます。簡単に言えば、MacやiPad、iPhoneのOSに、生成AIエンジンが内蔵されたというイメージ。
Siriでの利用をはじめとして、写真アプリ、メモアプリ、メール、メッセージ、Keynote、フリーボードといったさまざまなアプリで、Apple IntelligenceのAI機能を利用することができます。
しかし、他社の生成AIと決定的に異なる点は、ユーザーのプライベートな情報文脈や、アプリを用いたアクションを、安全に扱える仕組みを作り上げた点です。
Appleはかねてより、セキュリティとプライバシーの重要性を訴え、デバイス、ソフトウェア、通信などの面で、その取り組みを推し進めてきました。基本的な考え方は、デバイスの情報は極力デバイス内で処理する「オンデバイス」であること。
これにより、クラウド上に膨大な処理能力を備えて実現する生成AIで扱えなかったコミュニケーションの中身を含む個人情報を、安全に活用することができるようになり、差別化要因を作り出しています。
Appleの高品質AIモデルがメイン、ChatGPT連携はオプション
速報などでも、Apple IntelligenceがOpen AIのChatGPTを利用できる点に反応が大きく採り上げられました。しかしそれを理由に、AppleがAI分野で遅れていると評価されたり(実際株価は小幅安で反応)、プライバシーが大きく侵害されるといった誤解も生じました。
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