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大河原克行のNewsInsight 第299回 テレビやスマホの転換、カメラの新地平、生まれ変わったソニーのエレクトロニクス

マイナビニュース / 2024年6月16日 16時56分

ET&S分野の2024年度経営方針として、「人を軸とし、社員一丸となって、未来を共創するという目標に向かって企業文化を醸成し、その上で『収益軸』と『成長軸』の2軸の事業構造を確立する」と述べ、収益軸事業と成長軸事業のそれぞれの取り組みについて説明した。

収益軸事業では、テレビとスマホによる「構造変革・転換」分野と、レンズ交換式カメラやサウンドなどによる「領域拡大」分野で構成している。

テレビとスマホは「構造変革・転換」

「構造変革・転換」分野では、「収益水準の向上と、ボラテリティの低減を行い、リスクをコントロールする」と述べ、地域動向に則した販売体制への再編、事業規模に応じた製造拠点の最適化、設計リソースをプラットフォーム化することで成長軸へのリソースシフトを柔軟に行える設計体制の構築を進めるという。

テレビについては、シネマクリエイターとの共創により、クリエイターの制作意図の忠実再現をテーマとしたディスプレイ開発を進める考えを示した。

「テレビ事業は規模を膨らませることなく、収益水準を中心にしたオペレーションを行う。生産規模も追わないため、事業所の再編も進める。2023年度のテレビ事業は赤字にはなっていない。今後3年間も黒字化を予定している。変化に対するリスクコントロールをしっかりと行っていく」と述べた。

また、スマホでは、クリエイターからのコンテンツ即時納品の要求に応えるために、データ通信端末としての位置づけを強化。イメージング機器との連携により、事業転換を加速するという。

カメラとサウンドは「領域拡大」

「領域拡大」分野では、「収益軸のコアとして、安定収益基盤を強化し、事業領域を拡大させ、さらなる成長を目指す」とし、レンズ式交換カメラやシネマカメラを中心としたイメージング事業では、リアルタイムにAIを活用し、クリエイターの意図を理解したオートフォーカスの追尾を実現。真正性を付加して、一瞬を切り取るテクノロジーを軸に、イメージング領域の多様化を進め、事業を拡大するという。

「フォトグラフィでは決定的瞬間を捉えるスピードや精度に優れた撮影技術など、リアルタイムテクノロジーに重きを置くことで、表現できなかったクリエイションの幅を実現する。ビデオグラフィでは忠実な映像表現からエモーショナルな撮像表現へと変化が進み、大判イメージセンサーを搭載したカメラにより、被写界深度をコントロールした撮像が国際的なイベントでも使われ始めている。シネマトグラフィではトップクリエイターのクリエイティビティを引き出す新たなテクノロジーの開発だけでなく、知見を活用して次世代クリエイターにも対象を拡大していることになる」と述べた。

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