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大河原克行のNewsInsight 第301回 パナソニック冷蔵庫のマザー工場、世界トップの生産効率を目指す草津工場の内部

マイナビニュース / 2024年6月20日 14時11分

画像提供:マイナビニュース

パナソニック くらしアプライアンス社は、滋賀県草津市のパナソニック草津工場の冷蔵庫生産ラインを公開した。パナソニック くらしアプライアンス社常務 キッチン空間事業部長の太田晃雄氏は、「草津工場は、冷蔵庫のグローバルマザー工場に位置づけており、圧倒的な高品質および高品位の実現している。2年以内で世界トップクラスの生産効率を実現するとともに、Panasonic Qualityを磨き上げ、2030年には、冷蔵庫事業を1.5倍に拡大したい」との方針を示した。

パナソニックの冷蔵庫事業は、1953年にスタート。70年以上の歴史を持つ。基幹工場となる草津工場は1969年から操業。55年目を迎えている。現在、冷蔵庫の生産は、草津工場以外に、中国、ベトナム、インド、インドネシア、フィリピン、台湾、ブラジルの生産拠点でも行われており、研究開発センターは、草津、中国、ベトナムの世界3カ所に設置している。販売は34カ国で展開。海外売上げが約3分の2を占めている。

冷蔵庫の生産は、草津工場の一部で行われているが、冷蔵庫の生産エリアだけで、敷地面積は東京ドーム約2個分にあたる10万平方メートルを誇り、700人の従業員が勤務。国内向けおよび輸出向けの冷蔵庫を生産し、日産2000台の性能能力を持つ。

2030年にはCO2排出実施ゼロ工場を目指しているほか、従業員全体がプロ集団となるべく継続的な人材育成を実施。また、「エコ体験学習」の名称で、地元小学校の工場見学を受け入れており、2023年度は43校3100人が参加。2007年からの累計では6万5000人が参加しているという。

草津工場の最大の特徴が、ミックス生産方式の採用である。

草津工場の冷蔵庫の組立ラインは一本だけであり、そこで容量や機能、カラーが異なる様々な機種を、1台ごとに混流生産できるようになっている。

ミックス生産方式では、バーコードを活用。ライン上に設けたセンサーでバーコードを読み取り、生産している1台1台の冷蔵庫を識別して管理。製造する順番にあわせて、作業員の手元に、異なる機種ごとのパーツを正しく届け、正確に作業が行えるようにしている。

一般的な混流生産の場合には、複数用意されたパーツのなかから、作業者が指示に従って選び、組み込む方式が多い。だが、パナソニックのミックス生産方式では、バーコードのデータをもとにパーツを準備。作業者は、探す、選ぶ、取り出すといった手間がなく、間違えることなく、組立作業に集中できるようになっている。

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