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「SVGMap」とは? ハイパーレイヤリングを使った災害情報表示システム

マイナビニュース / 2024年6月21日 20時13分

ところが近年、防災関連のコミュニティの方々などに紹介したところ、とても高い評価をいただくようになりました。また先日も、W3CのAdvisory Committee Meetings(W3C AC2024)というW3Cの戦略を立案する会合で、ハイパーレイヤリングや防災のお話をしたところ、大きな反響をいただきました。風向き、時代が変わってきたと感じました。このような経緯から今回W3CのブースでSVGMap・ハイパーレイヤリングアーキテクチャを展示させていただいています。

マッシュアップサーバ方式の課題

少し話を戻しまして、マッシュアップサーバ方式について改めて考えてみるといくつかの課題があることがわかってきました(図1の右上)。まずは高コストなことです。すぐにわかるのは、サーバを立てる費用です。特にエンドユーザのアクセスが集中することを考えると、サーバの容量・性能を上げないといけません。これもコストアップになります。そして、多くのコンテンツを集めてきます。それぞれが、更新のタイミングが異なる、フォーマットが異なる、プロトコルも異なるものを1つのデータベースに取り込む必要があります。そのための正規化作業なども多大なコストになります。これを24時間、365日運用するのは負荷の高い作業です。かなり体力のあるプラットフォーマでなければできないでしょう。

2つめは、データの収集も配信も一か所に集中していることです。アクセスが集中しサーバがダウンしてしまえば、データ収集も配信もできなくなります。コストをかけてサーバを多重化するなど、信頼性を上げる必要があります。これが単一障害点の課題となります。

3つめは、優越的地位についてです。ちょうどこのInteropの会期中(2024年6月12日)、「スマホソフトウェア競争促進法」が国会で成立しましたが、これは特定少数の事業者による寡占状態を事前規制する法律であり、これにも強く関わってきます。情報を提供する側にとっては、マッシュアップサーバを経由しなければ、情報を提供することができません。一方ユーザ側は、このサイトにアクセスしない限り、これらの情報にアクセスできません。このように情報をコントロールする強い権限を持っているのがプラットフォーマの立場です。これは非常に優越的な立場にあり、情報を提供する側にコミッションを求めることもありますし、ユーザ側には、無料サイトだとしても、都合のよい形に改ざんとまではいきませんが、ベクトルがかかった情報となる可能性もあります。

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