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エモさよりも精細さ重視! 「PENTAX 17」は現代的な仕上がりのフィルムカメラだった

マイナビニュース / 2024年7月3日 11時0分

フィルムの感度合わせについても、自動的にセットするDXコードに対応しておらず、使用するフィルムに応じてユーザーが手動で設定します。また、フィルムのパトローネに書かれた種類や撮影枚数などが確認できる小窓も備わっていませんので、必要であればフィルムの入っていたパッケージのフラップ部分を切って、カメラ背面にあるメモホルダーに差し込むようにします。さらに、前述のとおりピント合わせもユーザーが行いますので、本モデルはある意味“手間を楽しむカメラ”と述べてよいでしょう。

スタイルについては、トップカバーがレンズ上で右側と左側に分かれ、その間、いわゆる光軸上に光学ファインダーを置いた独特のもの。往年のコンパクトカメラにはなかったスタイルと述べてよいものです。ちなみに、このファインダーの位置としたことは、後述するゾーンフォーカスのピクトグラムをファインダー内に表示させることが理由として大きいように思われます。トップカバーには、シャッターボタンやフィルム巻き上げレバー、フィルム巻き戻しノブのほか、撮影モードダイヤルや露出補正ダイヤル、ISO感度ダイヤルなど、フィルムカメラとして必要なものを集約。ユーザーは、カメラの設定状況をゾーンフォーカスのピクトグラムも含め一同に確認できるとともに、メカっぽさを感じさせる部分にもなっています。

操作性は上々、撮影モードも充実

カメラを手に持って構えた印象としては、「おっ、いいじゃん」という感じ。ハーフサイズながら適度な大きさ、質量があり、さらに右手で持ちやすいようグリップを備えていることなどがその理由です。シャッターボタンやフィルム巻き上げレバーの位置なども絶妙で、それは写真を大いに撮る気にさせます。ファインダーを覗くと、ハーフサイズのカメラであることを改めて知らされます。画面が見慣れた横長でなく縦長。アルバダ式ブライトフレームは光の状態によって見づらくなることもありますが、ハーフサイズのカメラであることをユーザーに強く認識させてくれます。

シャッターボタンを押したときの感触や、フィルム巻き上げレバーの操作感もイイ感じ。シャッター音はレンズシャッターであることもあり、小さく抑えられています。クルマの行き交うような場所では、その音は聞き取れないように思えます。巻き上げレバーについても、金属的なシャープな感触こそないものの、心地よく感じられます。ちなみに、シャッターチャンスだと思いあわてて一気にシャッターボタンを押し込んだときなど、実際にシャッターが切れるまでタイムラグが生じることがありました。今回借りた個体の問題なのかもしれませんが、ちょっと気になりました。

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