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内航海運業界の人材確保と育成に関する懇談会を開催 - 若い船員が離職する理由とは

マイナビニュース / 2024年7月10日 11時0分

報告では、昨年度・今年度の卒業者と内航業界への就職者数、学生が就職先の船会社を決めるきっかけ、内航船社就職後に追跡調査を行った学生たちの声が挙げられた。
○学生が就職先の船会社を決めるきっかけ

就職先の船会社を決めるきっかけは様々だが、なかでも「卒業生の就職先を参考にする」「先輩からの情報をもとにする」「卒業生が在籍している会社だから」というコメントは多く寄せられた。仕事内容や働く環境、人間関係など、求人票だけではわからないリアルな情報を知ることは、仕事の魅力だけでなくミスマッチの可能性を減らすこともできる。さらに就職後に顔見知りの先輩や卒業生がいることは心強いだろう。

海運事業者が集まる企業説明会や就業体験(インターンシップ)に参加したり企業のWebサイトで情報収集を行うほか、近年はSNSやYouTubeから情報を得て企業を選定する傾向もあるそうだ。

また、就職時に重視することとして「給料の高さ」はもちろんのこと、「乗船期間と休暇のサイクル」「休暇がきちんと取れるか」など休暇を意識する学生も多いと伝える学校も見られた。内航船員の働き方は、約3ヶ月乗船して働き、約1ヶ月の休暇(下船)を繰り返す勤務体系が一般的だが、どのようなサイクルで勤務するかは重要なポイントだろう。
○内航船社就職後の声

就職した卒業生の声では、リアルな仕事環境が垣間見える回答が多く寄せられた。内航船員は陸上に比べて賃金が高いことも魅力の職業であるように「給与が高く、高級車にも乗れているので満足している」「仕事はきついが、欲しいものがあるので頑張っている」「思っていた以上に給与が高く、それに見合った船員になると自覚してやりがいを感じている」と、給与面で満足している方も。

また乗船期間中は職場のメンバーが固定されるため、人間関係も重要となる。「仕事は大変だが、良い先輩ばかりで楽しく働いている」「覚えることは多いが、周りの乗組員からサポートしてもらっている」という声もあり、「仕事が続いている卒業生は、会社および船内教育がしっかりしており、人間関係が良好。メンターが近くにいてくれると定着率も変わってくると思われる」と分析する教諭からのコメントも寄せられた。

これまで中途採用しか行ってこなかったため新卒社員の育て方がわからず、即戦力を求めて負荷をかけすぎてしまう事例もあったそう。「新人を育成しようとする会社はプラスのスパイラルが働く。働き甲斐があると感じてくれれば、後輩が就職を希望する傾向もある。学生が社会に順応できるよう学校で教え育てているが、会社でも温かく育成してほしい」と事業者へ呼びかけた。

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