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能登被災者が迷い猫の捜索活動、誹謗中傷にも心折れず…取材Dが驚いた素人からの急成長

マイナビニュース / 2024年7月13日 18時0分

●バッシングに負けず本領発揮「もう目を見張る勢い」

インスタで洗練された写真に詩的なコメントを投稿していた滉平さんの印象は、対面してギャップがあったと振り返る。

「線の細い優しそうな青年かと思ったら、地元の“輪島の兄ちゃん”みたいな感じで、素朴で正直な人で、インスタでのイメージと全然違ったんです。本当にストレートに“自分の猫に会いたいんです!”、“他の人の猫も捜してあげたいんです!”という思いが伝わってきて、とても好感を持ちました」(山田氏、以下同)

そんな熱い思いを持った滉平さんの捜索活動は、順調にスタートしたわけではなかった。

「本当に普通の飼い主さんだったので、最初は手探りでやっていました。餌を持って歩き回っていたら、知り合った動物愛護団体の人に“そんなことしても捕まらない”と捕獲器を設置する方法を教えてもらったくらい。それを自分で買って置いてみたら、野良猫が入ってたんですけど、自分の猫じゃないから放しちゃったんです。そのことをSNSに書いたら、“何で捕まえた猫をリリースするんだ!”、“何百匹もリリースしてるんじゃないか?”と、ものすごいバッシングを受けてしまいました」

だが、ここから滉平さんが本領を発揮する。プロの動物愛護団体の人などに連絡を取り、どのような行動を取ればいいのかを聞くと、捕まえた猫を一定期間保護する拠点を作り、飼い主を捜す活動を開始。その活動の輪がどんどん広がり、「輪島迷子猫捜索隊」は60人規模の組織になった上、大量の支援物資が届くようになり、捜索活動の大きな力になった。この成長のスピード感に、山田氏は「もう目を見張る勢いでした」と驚きを隠せない。

背景には、この地域の特性もあるといい、「全焼してしまった輪島朝市のエリアは野良猫が多くて、地域猫のように朝市の人たちがかわいがっていて、猫好きな人が多い街だったんです。だから、つながりが早くできて“みんなで捜そう”という気持ちになる人が多かったようです」と解説。

その上、「1人で自分の猫を捜す作業は心が折れそうになりますが、みんなが一緒に捜してくれると心強いですよね。他の人の猫が見つかると自分のことのようにうれしくて、それが“うちの子も見つかるかもしれない”と希望になるので、励まし合って活動している印象があります」と、チームの形が奏功したようだ。

○「この人に頼もう」と思わせる素質のある人

東日本大震災など大きな災害でも、犬猫の捜索活動を取材してきた山田氏だが、動物愛護団体とは無縁の被災者自らが主体となって組織的な活動をする事例は見たことがなかったという。

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