「Zen 5」Deep Diveレポート #1 - Zen 5コアとRyzen 9000シリーズ
マイナビニュース / 2024年7月16日 23時46分
6月のCOMPUTEXで予告されたZen 5ベースのRyzen 9000シリーズやRyzen AI 300シリーズであるが、こちらの記事の最後で触れた様にTech Dayが開催され(ちなみに筆者は不参加)、そこである程度細かい情報が出て来た(といっても、例えばROBやIn-Flight Bufferのサイズといった、本当に細かい話はあまり出ていないのだが)。そこで現状公開された話をまとめてご紹介したい。今回はまずZen 5のコアそのものと、Ryzen 9000シリーズについてである。
Zen 5コア
まずZen 5コアの設計目標がこちら(Photo01)。中々増えなかったFront Endの同時デコード命令数も増やされ、これに合わせてBack Endも強化された。またData CacheのBandwidthが倍増というのは、恐らく後述するFP/Vectorの対応と思われる。
そのFront End(Photo02)だが、まずDecodeは4-wide×2に強化され、これに伴いOp Cacheも6K Instruction×2と猛烈に強化されている。Zen 4のアーキテクチャと比較すると、フロントエンドのデコード能力はほぼ倍増した格好だ。Op Cacheからの帯域もトータル12命令/Cycleで、Zen 4の9命令/Cycleからだいぶ強化された。
この4-wide×2というのはThread毎にそれぞれ4-wideという形と考えられる。尤も、ではBIOS Setupの中でSMTを無効化すれば、これがIntelのTremontなんかと同じように8-wideとして動作するのかどうか? は確認できていない。ただ構造的に見れば、そういう動作を行う事はそう難しくない様に思える(これはOp Cacheに関しても同じである)。
Dispatchは8命令/Cycleであり、これはZen 4の6命令/Cycleから若干の増加だが、Decodeの方が常にフルに8命令/Cycleでデコードできる訳でもないから、妥当なところかと思う。分岐予測は2-taken/2-aheadとなっているが、要するにZen 4世代のものの2倍の処理性能ということになる。これもまぁThread別に用意された、と考えればわかりやすい。
ちなみにこのFront End、IntelのLion Coveと全く同一のスペックになったのは偶然だとは思うが、逆に言えばx86を強化してゆくと必然的に同じ様な構成になる、ということだろうか?
この記事に関連するニュース
-
Lunar LakeではEコアの「Skymont」でもAI処理を実行するようになった インテル CPUロードマップ
ASCII.jp / 2024年7月8日 12時0分
-
「Lunar Lake」Deep Diveレポート - 【Part 2】Memory、GPU、NPUについて
マイナビニュース / 2024年7月4日 14時23分
-
Lunar LakeではPコアのハイパースレッディングを廃止 インテル CPUロードマップ
ASCII.jp / 2024年7月1日 18時0分
-
「Lunar Lake」Deep Diveレポート - 【Part 1】P-Core&E-CoreとPackageについて
マイナビニュース / 2024年6月29日 12時31分
-
COMPUTEXで判明したZen 5以降のプロセッサー戦略 AMD CPU/GPUロードマップ
ASCII.jp / 2024年6月17日 12時0分
ランキング
-
1茨城と福島が逆に 「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」番組中の地図に指摘相次ぐ
ねとらぼ / 2024年7月16日 19時0分
-
2「最高すぎ」 どう見ても「KAT-TUN」にしか見えないファミマに爆笑 「亀梨くんも入れてあげて」
ねとらぼ / 2024年7月15日 8時30分
-
3Excelをノーコードで自動化しよう! パワークエリの教科書 第10回 フォルダーからデータを取得する方法
マイナビニュース / 2024年7月15日 11時0分
-
4「MAX」元メンバー、21歳で加入→「脱退劇」後の現在は……ささやかれた“疑惑”巡り「私の努力不足」「プロの中に素人が入っちゃった」
ねとらぼ / 2024年7月16日 18時0分
-
5新1万円札で“定番の遊び”→“意外な人物”に激似と話題 「峠で速そう」「最速で財布から去っていく」
ねとらぼ / 2024年7月16日 20時45分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください