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「Zen 5」Deep Diveレポート #1 - Zen 5コアとRyzen 9000シリーズ

マイナビニュース / 2024年7月16日 23時46分

ちなみにL1のLoad Latencyが4cycleというのは。以前RMMAを行った際の結果もZen 3/Zen 4共にL1は4cycleだった事を考えると、「Latencyを削減した」のではなく「機構が複雑化したにも関わらずLatencyを増やさずに抑えた」というのが正しい意味合いかと思われる。

これだけFront End/Back End/Cache周りを強化すれば、それはIPCも向上しようというものである。Photo06はGameを含む様々なベンチマークでの性能改善率で、平均16%の向上が実現したとしている。GeekBench 5.4.6での結果ではZen 4から32~35%の性能向上が実現したそうだ。

このZen 5、まず当初はRyzen 9000シリーズに4nmプロセスで投入されることになるが、3nmまで対応を想定しているそうで、Consumer向けは来年の製品に持ち越しということになりそうだ(Photo08)。ではServer向けのEPYCは? ということだが、こちらはこちらでまたとんでもないスライドが出て来た(Photo09)。COMPUTEXの基調講演で出て来たスライドと比較すると「これは何だ?」という話になる訳だが、こちらの記事の中でDavid McAfee氏がZen 5cベースのEPYCの存在を匂わせる発言をしたことをお伝えしている。ではZen 5ベースのEPYCは? というのが恐らくこのPhoto09である。つまり

COMPUTEXでのスライド:Zen 5cベースで、1つのCCDにCCXが2つ(つまり16core)搭載され、最大12CCD、192core/384thread。これはBergamoの後継製品と目される。
今回のスライド:Zen 5ベースで、1CCDにCCXが1つ(つまり8core)搭載され、最大16CCD、128core/256thread。これはGenoaの後継製品と目される。

という2種類の製品SKUがあるという話だ。このGenoaの後継製品の方は、Ryzen 9000シリーズと同じCCDをそのまま流用する形だろう。

また今回のスライドで、やっぱりIODは作り直しになった事がほぼ確定した。理由は、Genoa世代までのIODは最大で12本のInfinity FabricのLinkしか持たないためで、COMPUTEXで公開されたバージョンはともかく、今回公開されたバージョンでは対応が出来ないためだ。元々Turin世代の場合、コア数が増えてもメモリバスそのものは(既存のGenoa Platformを利用するから)12chのままで、どう考えてもコアの数(というか、コアが要求するメモリ帯域)と提供できるメモリ帯域がマッチしておらず、MRDIMMの利用は必須と思われるのだが、GenoaのIODでMRDIMMが使えるという話は聞いていない(MRDIMMの開発開始時期を考えると、GenoaのIODでサポートできるとは考えられない)から、MRDIMMに対応した新IODが出てくる可能性は高いと思っていたのだが、今回これが新しいものになる事がハッキリ確定した格好だ。

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