1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. IT総合

なぜ興味のある動画ばかり流れる? ショート動画「TikTok」怖いぐらいの工夫

マイナビニュース / 2024年8月15日 22時0分

これは、実際にTikTokで試すと分かります。たとえば、筆者はウクライナ侵略での大きなニュースが流れると、TikTokでウクライナからの動画を長く見ます。その結果、TikTokには次々とウクライナからの投稿が流れるようになりました。

これはショート動画ならではのレコメンドです。興味のありなしを動画再生時間の割合でチェックできるのは、大量の動画を一気に表示するショート動画アプリならではの手法。よく「TikTokは気持ち悪いぐらいこちらの見たいものを出してくる」「興味のある動画ばかり流れるので中毒になる」と言われますが、それは動画再生時間を含めた優れたレコメンド機能があるからにほかなりません。
投稿ハードルの低さがキーポイント

TikTok成功の理由の後半は、投稿ハードルの低さにあります。SNSである限り、ユーザーからの投稿量が多くなければ見る人も増えません。TikTokはそれを熟知しており、いかにユーザーを気軽に投稿させるかに注力しています。

まずは「初心者でもバズる可能性」があること。一般的なSNSは、フォロワーの多い有名人やインフルエンサーが圧倒的に強く、バズる投稿の多くがこれらの著名人からの投稿です。フォロワーの少ない人の投稿がバズる可能性はとても低いのです。

それに対してTikTokでは、あえて「フォロワーが少ない人の投稿をランダムに一定数表示する」仕組みを用意しています。具体的には、アカウントを作ったばかりでフォロワーゼロの人の告発動画が、バズって数十万回閲覧されるということが起きているのです。

TikTokはショート動画ゆえに、大量の本数を表示することが可能です。そこでTikTokでは先ほどのレコメンドに忍ばせるようにして、まったく関係のない動画、フォロワーが少ない人の動画をいろいろな人にランダムに出しているのです。いわば“初心者優遇”です。

その結果、フォロワーゼロの人でも数十回から数百回程度は再生されます。そこで、もし閲覧時間が長くなれば、TikTok側が「これは注目されている」と自動的に判断し、他の人へ表示を増やすことでバズる可能性が高くなっていきます。このように、初心者でもバズる可能性があるため、ユーザーとしても「TikTokなら注目されるかも」「他で再生されなくてもTikTokならバズるかも」と思って、積極的にTikTokに投稿することになるわけです。

もうひとつは「音楽を簡単に使えること」にあります。TikTokには、著作権をクリアした音楽が大量に用意されており、誰でも無料で使うことができます。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください