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大河原克行のNewsInsight 第314回 日立GLSがサステナブル経営を本格化、家電と空調を通じて社会課題の解決へ貢献

マイナビニュース / 2024年8月8日 17時38分

日立GLSがサステナブル経営で打ち出した5つのマテリアリティの具体的な取り組みを見てみよう。

「環境」では、脱炭素、資源循環、自然共生を、サブマテリアリティに掲げている。

脱炭素では、バリューチェーンにおけるカーボンニュートラルや、事業を通じた顧客や社会へのCO2削減貢献をあげている。

バリューチェーンにおいては、2030年度までに、同社工場やオフィスのカーボンニュートラル達成を掲げ、栃木事業所での太陽光発電設備の導入などによる再生可能エネルギーの活用、HICP(Hitachi Internal Carbon Pricing)を活用した環境配慮型設備への更新、多賀事業所などでのフォークリフトのEV化を進める。

また、顧客の脱炭素支援としては、環境負荷の低い製品やサービス、ソリューションを提供して、CO2排出量削減に貢献。AIが常時消費電力を予測して、目標デマンド値を超えないように空調機器を制御する「exiida遠隔監視・デマンド制御ソリューション」や、高い省エネ性能を実現し、R32による低GWP冷媒を採用することで、環境負荷を低減する環境配慮型空調機器をラインアップしていることを示した。

資源循環では、サーキュラーエコノミーへの移行や、資源利用効率の改善を掲げ、リサイクルや資源再生に取り組んでいる事例を紹介。多賀事業所では、ミックスプラスチックの選別装置を導入し、ポリプロピレンを選別して再利用している事例や、コードレススティッククリーナー「PV-BH900SM」では、高い品質感を保つデザインを採用しながら、再生プラスチックを積極的に活用。「HITACHI」のロゴ部分も塗装せずに刻印を使用することで再生しやすい環境を実現しているという。

「再生プラスチックは色が出しにくいという欠点があるが、それを逆手にとって、黒を採用したデザインを採用している。一方で、日立の品質を維持ながら、再生プラスチックの課題である強度にも対応しなくてはならない。サステナブル経営を推進する上では、新たなアイデアも必要であり、設計方法にも変化が求められる。モノづくりも変わっていくことになる」などと述べた。

なお、同社では、リファービッシュ品の販売も行っているが、「再生のための手間暇がかかっており、炊飯器などのキッチン家電には多くの配慮が必要だという前提もある。また、サブスクリプションモデルもやっていたが、コスト面での難しさがあり、現在は停止している」と語った。

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