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明確化した役割、TVerのモチベーション、コロナ禍での変化、韓国との差…若手制作者が語るテレビの現状

マイナビニュース / 2024年8月9日 13時38分

野中氏は、制作会社の立場として「テレビ以外の出しどころがめちゃくちゃ増えて、しかも世界との距離が近づいたので、“テレビ離れ”と言われる中でも、“僕たちは頑張ります”という現場の雰囲気があります」とした上で、「結局サブスク系のコンテンツを作ってるのはテレビの人たちなので、テレビで培ったノウハウがそっちに行ってるし、もしかしたらそのノウハウがテレビに返ってくるかもしれないので、世間が言うほど(テレビと配信)で二分化される必要ってあったんだっけ?と思いながら働いています」と、ありがちな論調に対して懐疑的に語った。

“二分化”を否定する象徴的なツールが、見逃し配信を行うTVerやNHKプラスだ。野中氏は「視聴率が落ちているといいますが、単純計算はできないですけど、視聴率とTVer再生数などを合わせると、意外と見てくれているなという感じで受け止められています。作ってる人たちはTVerとかがあることによって、“本放送ダメだったけど、再生頑張ろうね”ということもあるので、モチベーションにもなっています」と紹介。さらに、「若手はTVer専用の別コンテンツをディレクターとして作れることもあるので、僕らにとって総じて悪いことはないです」と前向きに捉える。

天宮氏は「もはや視聴率と同じぐらい、配信がどれぐらい見られるというのを、制作陣は気にしていると思ってます。『不適切にもほどがある!』では、3話ぐらいでTVerとNetflixの配信がガン!っと回ったんです。口コミとかSNS上で面白そうと思ってくれた若い方とかがすごく見てくれたというのが数字として表れていて、そうすると結果的に4話以降の視聴率が上がるということも実際にあったので、(配信と放送を)全然切り離して考えていないですね」と明かした。

●“おうち時間”が映像と出会う機会に
コロナ禍は、制作者をめぐる環境も大きく変えた出来事だった。野中氏は「『音が出たら負け』は、コロナ禍じゃなかったら通ってないって言われました。1人で静かにやってるんで、飛沫しないというのが通った理由の一つだったので。当時は局内とかで“番組ではなく、コーナー企画だ”と言われたんですけど、時代とマッチングしたというのがありました」と打ち明ける。

天宮氏は「やっぱり“おうち時間”があったことで、日本を含め世界の人たちが家で映像作品を楽しむという機会がすごく増えたと思います。韓国ドラマが盛り上がっていったのも“おうち時間”がきっかけだったような気もするんですけど、そういうふうに世界にこんなに面白い作品があるんだと皆さんが気付ける機会にもなったと思います。そこで、改めて映像って面白いなと思った機会になったと思うので、今だからこそ“頑張って面白いものを作らなきゃな”、“日本の作品も負けないぞっていうのを届けなきゃな”と実感した期間でもあったと思います」と回想。

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