1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

明確化した役割、TVerのモチベーション、コロナ禍での変化、韓国との差…若手制作者が語るテレビの現状

マイナビニュース / 2024年8月9日 13時38分

この海外展開で、日本の一歩も二歩も先を進むのが、韓国。野中氏は「韓国の有名なドラマの会社の人と話していたら、日本はお金があると、爆破するか、海外(ロケ)に行くか、ギャラの高い人を集めるかからダメだと直接言われました(笑)。韓国は、本にお金をかけるというんです。脚本家に何千万円払って何人も用意するそうで、それくらい考え方が違ってるんだなと思いました。それに韓国はスタジオ主導なので、テレビ局に対して制作会社が“買うか?”という立場で、優位性が日本と逆。制作側が川上にいるので、テレビ局に対して“これだけいいもの作ったから買うだろう”ってなれるんですけど、日本はテレビ局から“この予算でやれるか?”なので、韓国まであと何年かかるんだろうという感じですね」と衝撃を受けたそうだ。

古くは『冬のソナタ』など、韓国ドラマを買い付けてきたNHKエンタープライズに所属する丸山氏は「韓国ドラマが流行り始めた頃は“日本の人も見てくれるんだ”という驚きがあったわけですが、『イカゲーム』とかアジアの人が主人公のアジアの作品を、いろんな国の人が同時に見てトレンドが起きるというのは、コロナの頃にたくさん見て、すごいなと思いましたね」という。

そんな中で、TBSは今年5月、「Studio Dragon」などを持つ韓国のCJ ENMと、地上波ドラマ・劇場映画を共同制作することを発表。天宮氏は「かなり密に、それぞれの制作過程の違いなどを共有したり、ディスカッションしたり、それぞれの撮影現場に見学に行くというのも両方でやって、お互いの良いところを生かして一緒に作品を作っていきましょうという動きが活発です」と報告した。

●意識する「エンドロール」と「インプット」
自身が嫉妬した番組を聞かれると、天宮氏は「私は“この原作をこんな面白く実写化するのか。やりたかったなあ”とか結構嫉妬するほうなんですが、最近ではNHKさんの『パーセント』というドラマですね。実際に障害を持った方々に、ドラマの中で役者さんとして演じてもらうという作品なんですが、これを作った方が、面識はないんですが、大学の同期だったんです。意義があって考えさせられて、かつ面白いという素敵な作品だったので、自分もこういうドラマを作れるように、さらに頑張らなきゃなと鼓舞させられました」と回答。

また、エンドロールを「ものすごく見ます。止めちゃいます」といい、「すごくヒントになるんです。音楽や演出がカッコいいなと思ったら、どんな人に頼んでるんだろうと調べて。クリエイターはインプットの時間もすごく大事だと思うので、日本国内のみならず、各国の作品から日々勉強するのが大事だなと思います」と強調する。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください