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明確化した役割、TVerのモチベーション、コロナ禍での変化、韓国との差…若手制作者が語るテレビの現状

マイナビニュース / 2024年8月9日 13時38分

柳田氏は「自分が働き始めてから一番ぐらいのとんでもないことが世界的に起きて、“今の東京を撮らねば”という不思議な使命感がありました。渋谷のスクランブル交差点に誰もいなくなって全ての広告がなくなって、その中で頑張っている人たちのドキュメンタリーを当時作ったんですけど、今自分がこの世界の状況になったときにこの仕事にたまたま就いたんだから、“やんなきゃ”と思ったんです」と突き動かされた。

丸山氏は「みんな圧倒的に暇な時間があって、連続でいろんなエピソードを見る習慣が増えたことで、ドキュメンタリーでは特にシリーズ化しようという流れが本当に強くなりました。今までは1つの事件とか、珍しい人をキャラクターにしたドキュメンタリーを作ろうとなったら、1時間とか90分で1本で作って、『NHKスペシャル』でかけるとか、映画祭に応募しようということだったと思うのですが、一つの出来事も2話・3話・4話と作っていくとドラマを見ているかのような気持ちで楽しくシリーズを見られるということになって、これはストリーミングとおうち時間の掛け算で出てきた新しいことなんじゃないかなと思います」と変化を捉えた。

○日韓でのお金のかけ方の違い

コロナ禍による“おうち時間”も背景に、サブスク系の動画配信サービスが大きく成長したことに伴い、番組の海外進出も伸びており、「世界との距離が縮まった」と実感する4人。

『不適切にもほどがある!』は、Netflixで190カ国に配信され、韓国でもリメイクの引き合いがあるというが、天宮氏は「最初は国内の皆さんに楽しんでもらえる作品をということで考えていたんです」と明かす。そして、「国内ヒットとグローバルヒットは、作品の系統や趣向が異なるものだと思うので、世界の人のために作った作品が、必ずしも日本でウケるものとは限らないということもあります。なので、どちらの視点も持ちながら、“今回はまずは日本の人に楽しんでもらおう”とか“今回は世界的なヒットを狙おう”とか、作品によって手法を変えながら作っていくことになるのかなと思います」と解釈。

野中氏は「『はじめてのおつかい』がめちゃくちゃ海外で売れているのは、自分たちの日常だと思っていたものが、海外から見ると“子どもを一人で歩かせるなんて日本人は頭がおかしい”ということから、“うちの国じゃ見られないから見たい”になっているんですよね。だから、逆に狙いに行くと外すこともあって、『音が出たら負け』も狙ってないのに海外で売れたんですけど、“これは海外に売れてる”っていう邪念が出てきたら日本での放送が終わって3年半くらい凍結されて、8月19日にまた放送させてもらうことになりました(笑)」と実体験を語った。

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