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3万円超の高級日本酒「百光」が売れるワケ - SAKE HUNDREDの高価格帯戦略に迫る

マイナビニュース / 2024年9月1日 14時10分

実は筆者も2018年の発売当時、百光を見かけたのだが、1万6,800円(現在は3万8,500円)という価格に驚き、購入することができなかった。そのことを生駒氏に伝えると……

「びっくりしていただいたのは、僕らにとってみれば手応えを感じるところ。まず驚かれない商品では、市場に広がらないんですよね。『5,000円で美味しいものが飲めるのに、なぜ2万弱なの?』って。でも、驚かれるぐらいのことをやらないと市場は絶対につくれないと思いますし、消費者の意識は変わらないと思います」と価格設定の狙いを明かす。

続けて「この酒は百に光と書くのですが、100年先まで光照らすようにという想いと、日本酒産業の新しい100年をつくる銘柄にするという明確な意図を持って造りました。百光が生まれることによって、時代が変わる――。ビフォー百光、アフター百光じゃないですが歴史の転換点をつくると決めていました」とその想いを語った。

「常にその時代を切り拓く存在でなければいけないので、品質とともに値段もアップデートされていきます。今、周りを見てみれば2~3万円の酒がいっぱいある。まさにアフター百光です。ですが、変わらず僕らが1万6,800円で売り続けるってことは、(時代を切り拓く)役割を果たせなくなってしまう。だからこそ、常にその時代の最前線に位置するべきだと思っている。それもあって金額も上げていっています。ですので、僕らはきちんと製造レベルを上げ、信頼に足るようなものを造っています」
"ど真ん中の価値"を提供する酒

では、具体的にどんな日本酒なのだろう。

「市場を切り拓いていく存在になるためには、変化球じゃダメなんです。クセがあるとか、奇をてらった『なんか面白いね』と言われるような酒は絶対ダメ。ど真ん中の価値を提供する必要があります」

"ど真ん中の価値"とは?

「それは米の旨味です。旨味があって、透明感があって、甘みがあって、後半にかけて軽やかに伸びていくような。日本酒のエッセンスの純度を高めた商品ですね。初心者も玄人も、"誰が飲んでも絶対に美味しいと思うお酒"です」

透明感を出すには米を磨く必要があるが、その分だけ米の旨味を感じられなくなってしまうことが多い。だが、そのバランスを実現させたのが百光だ、と生駒氏は話す。精米歩合18%でありながら、口に含むとみずみずしい甘みと、ふくよかな旨味、そして雑味を感じさせないクリアな味わいに仕上げているという。

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